さだまさし「風に立つライオン」をセルフカバー 大沢たかお主演映画の主題歌に
2015年2月24日 06:00
[映画.com ニュース]シンガーソングライターで小説家のさだまさしが、楽曲「風に立つライオン」の映画化にあたり、主題歌として28年ぶりに同楽曲をセルフカバーしたことがわかった。同楽曲は、2月18日から「風に立つライオン(シネマ・ヴァージョン)」としてデジタル配信されており、売り上げの一部は舞台となったアフリカ・ケニアの医療施設などに寄付される。
「風に立つライオン」は、ケニアで国際医療ボランティア活動に従事した柴田紘一郎医師の話に着想を得たさだが、15年をかけ完成させた渾身の1曲。1987年の発表以来、「歌い続けるうちに、その歌は驚くほど多くの人達の心に強く働きかけるようになっていきました。この歌を聴いて医療従事者を志したり、青年海外協力隊に参加する若者がたくさん現れました。日本を離れ、海外で頑張っている医師も少なくありません。また、ある女性はケニアでマサイ族の勇士の夫人となりました。少しずつ、沢山の人々の人生を変えていきました。そんな歌を僕は他に知りません」(さだ)と多くの人々に影響を与えている。
セルフカバーにあたり、オリジナルと同じくさだの盟友・渡辺俊幸がアレンジを担当。昨年12月、49人編成のフルオーケストラとともにレコーディングが行われ、オリジナルを超える9分37秒の大作ができあがった。さだは「自分で作った歌というより、神様にいただいた歌なのだと感じていますが、これほど多くの方に愛され、影響を与えた歌を書いたという責任も感じていますし、少しでも海外で頑張っている人達の応援をしたい」と寄付を決定。さだが95年に立ち上げた「NPO法人ピーススフィア貝の火運動」基金を通じ、ケニアの医療施設などにおくられる。
映画「風に立つライオン」は、同名曲に感銘を受けた俳優・大沢たかお、三池崇史監督のタッグで映画化が実現。日本に残した恋人への思いを募らせながらも、ケニアの過酷な環境下で傷を負った人々と向き合う医師を描く。3月14日から全国で公開。