ベルリン国際映画祭、ビム・ベンダースに栄誉金熊賞授与
2015年2月13日 16:00

[映画.com ニュース]今年70歳を迎えるドイツの巨匠ビム・ベンダースが、現在開催中のベルリン国際映画祭で2月12日(現地時間)の夜、栄誉金熊賞を授与された。1970年、モノクロ映画「都市の夏」で長編デビューをして以来、ドイツ映画を代表する存在として第一線で活躍し続けてきたことを称えるものだ。さらに同映画祭ではオマージュとして、初長編作から2011年の3D映画「ピナ」に至るまでの10作品が、デジタル・リマスター版で特集上映されている。
映画祭ディレクターのディータ・コスリックは、「際立って現代的な映画作家のひとりである彼にオマージュを捧げ、祝福したい。映画監督、写真家、作家など、ジャンルを越境した広範囲にわたる彼の活動は、わたしたちの生き生きとした映画の記憶を形作り、他の監督たちをも刺激し続けるだろう」と語った。今回インタビューに応じてくれたべンダースは、一連のオマージュについて感慨深げにこう語ってくれた。「とても光栄だ。ディータからは、数年前に特集上映のことを相談されて以来、長い時間をかけてリマスター版を作った。久々に過去の作品を見て、自分の作品ではないような不思議な印象を受けたと同時に、自分にとっては人間関係こそが映画の中心であることをあらためて悟ったよ」
また現地時間の10日には、彼の最新作の3D映画「Every Thing Will Be Fine」がプレミア上映された。本作はノルウェーの若手脚本家ビョーン・オラフ・ヨハネセンの脚本に惚れこんだべンダースが、ジェームズ・フランコ、シャルロット・ゲンズブール、レイチェル・マクアダムスら国際的なキャストを集め映画化したもの。私生活の悩みを抱えた小説家が交通事故を起こし、さらなるトラウマを抱えながらも、苦悩の末に再生を果たす様子を、静かな緊張感のなかに描く。ことさら3Dの醍醐味を感じさせるような壮大なシーンはないものの、監督によれば、「3Dはわたしにとって映像スタイルではなく映像言語。キャラクターの内面を表す手段としても使用できると思った。むしろそういう使い方がこれまでされていないだけに、挑戦してみたかった」とか。結果的には絵画を彷佛させる、夢のなかに迷い込んだような美しくも催眠的な映像になっている。ただしキャストにおいて、あまり表情の変化のないジェームズ・フランコが適役だったかどうかは、疑問が残った。(佐藤久理子)
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