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市川崑監督3作品、デジタル修復版がベルリン国際映画祭に出品決定!

2015年1月25日 11:00

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在りし日の市川崑監督
在りし日の市川崑監督
写真提供:崑プロ

[映画.com ニュース] 故市川崑監督の代表作「炎上」「おとうと(1960)」「雪之丞変化(1963)」が、2月5日から開催される第65回ベルリン国際映画祭フォーラム部門に正式出品されることがわかった。同映画祭では、生誕100年記念事業の一環として製作された、現存する最良のフィルム原版にデジタル修復処理を施した4Kデジタル修復版が上映される。また、同3作品は3月に開催される第39回香港国際映画祭にも出品が決定している。

市川監督は、京都のJ.O.スタジオでアニメーターとしてキャリアをスタートさせ、新東宝の「花ひらく(1948)」で監督デビュー。「ビルマの竪琴(1956)」でベネチア国際映画祭サン・ジョルジョ賞、「おとうと(1960)」ではカンヌ映画祭フランス映画高等技術委員会賞を受賞するなど、国際的な評価を受けた。さらに、ベルリン国際映画祭との関わりは深く、2000年開催の同映画祭では「どら平太」で長きにわたる映画界への貢献を称えられ、特別功労賞にあたるベルリナーレ・カメラ賞を授与されている。

この決定に、「おとうと(1960)」で主演を務めた女優・岸惠子は、「深川の土手に桜の木を植えて、『おとうと(1960)』が撮影されたのは54年もむかし。その古いフィルムが、市川崑監督の生誕100年を記念して新技術のお蔭で蘇りました。女優としての私に大事な道しるべをくれた『おとうと(1960)』。今の若い方たちにはどんなふうに観ていただけるのでしょう? 心配と希望で胸が高鳴ります」とコメントを寄せている。

また、市川監督の長男であり、「崑プロ」の代表取締役を務める市川健美氏は、「このたび新たに、父の作品3本が復元され、まずはベルリン国際映画祭で上映されることになったことは誠にありがたいことです。また、今回の復元プロジェクトに参加させていただき、映画作りの大変さと楽しさの一端を実感しました。皆様のご尽力に厚くお礼申し上げます」と感謝の気持ちを語っている。

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