テリー・ギリアム監督が近未来描く「ゼロの未来」、15年5月公開決定
2014年12月29日 04:00
[映画.com ニュース] 鬼才テリー・ギリアム監督がメガホンをとった「The Zero Theorem(原題)」が、「ゼロの未来」の邦題で2015年5月16日に公開されることが決定した。ギリアム監督作品のなかでも伝説的作品と名高い「未来世紀ブラジル」「12モンキーズ」に続き、近未来世界を舞台に人間の存在意義と生きる目的を謳いあげるヒューマンドラマだ。
コンピューターに支配された世界で、孤独な天才コンピューター技師コーエンは、荒廃した教会にこもり、謎めいた数式「ゼロの定理」の解明に挑んでいた。ある日、魅力的な女性ベインスリーと出会ったことで、コーエンの人生は大きく鳴動し始める。
主役のコーエンを演じるのは、米アカデミー賞に2度輝いたクリストフ・ワルツ。ベインスリー役をメラニー・ティエリーが務めるほか、ルーカス・ヘッジズ、デビッド・シューリス、マット・デイモンが共演する。
ギリアム監督は、「『未来世紀ブラジル』を作ったとき、当時我々が生きていた世界を描こうとした。『ゼロの未来』は私が思うに、我々が今住んでいる世界の一端だ」と語る。さらに、「我々は正直で、ファニーで、美しくて、スマートで、驚きに満ちた映画を作ろうと試みた。複雑な現代に生きる男が、彼の人生の意味を問うシンプルな映画を。避けられない人間関係や愛への渇望、満ち足りた魅惑的なキャラクター、そして意味深く賢くウィットに富んだ脚本が、簡単に答えが出ない疑問を提起するのだ。皆さんが最近目にする映画とは異なる作品であればと思う」とコメントを寄せている。
「ゼロの未来」は、15年5月16日から東京・YEBISU GARDEN CINEMA、新宿武蔵野館で公開。