「マザー」“日本一美しい母親”役の真行寺君枝が語る楳図かずおワールド
2014年9月21日 10:30

[映画.com ニュース]恐怖漫画の巨匠、楳図かずおが片岡愛之助主演でメガホンをとった初監督作「マザー」。片岡が漫画家楳図かずおを演じた楳図の自伝的作品だ。日本一美しく、恐ろしいといっても過言ではない、母親の楳図イチエ役を演じた真行寺君枝が撮影を振り返った。
人気漫画家となった息子を愛しながらも、自らの悲しい過去を拭いきれず、死の間際に不可解な言葉を残してこの世を去るイチエ。美しいがいつも不幸そうで、蜘蛛や息子の描く美少女の画を嫌がるという一面を持つ謎めいた女性だった。その後、自らの怨念で漫画家楳図たちを恐怖に引きずり込むという重要な役どころだ。
かつて楳図監督は、美ぼうの衰えた元大女優が、美に執着するあまり、自らが生んだ美しい一人娘に自分の脳を移植するという恐ろしい母を描いた漫画「洗礼」を発表しており、同作の主人公のイラストが今回の映画の中でも使われている。舞羽美海演じる新人編集者の名が若草さくら、その上司が谷川という名であることも「洗礼」ファンにはうれしいポイントだろう。

真行寺は、現実と妄想、恐怖と悲しみ、そしてユーモアが入り混じる楳図ワールドを自らの演技で体現し「劇画的で、リアリズム要素と空想がコンジャンクションしているその境界線をどこに引くのか、戸惑いましたが、思索の結果、“割り切り”“意味付けなし”といったところに活路を見いだし、演じることができました」と述懐する。そして、「『マザー』、その母親ということにおきましては、森羅万象の源を産み出す怪物=バビロニアの天地創造神話のティアマト=母などが、脳裏に浮かんでまいります」タイトルロールでもある母親という、万物にとって途方も無く大きな存在について語る。
様々な取材で楳図監督は、母イチエのメイクにこだわったと語っている。真行寺は「メイクというものは、本来は美しく装い活力を得るものだと思いますが、古典芸能では、人物のデフォルメに駆使されもします。役者としてのひとつの壁を乗り越える、貴重な機会を与えて頂きました」と振り返り、「私的には、メイクに関しましてヒース・レジャーの『バッドマン』のジョーカーを拠り所としました」と明かす。
長編デビュー作となった楳図監督の演出については「ファイン・アートとエンターテイメントに重点をおいた演出」と語り、「楳図かずおファンが集った創作に乾杯!」と完成を喜んだ。
「マザー」は9月27日から全国で公開。
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