駿河太郎、竹久夢二生誕130周年記念作品で映画初主演
2014年9月16日 15:50

[映画.com ニュース]大正時代を代表する叙情画家、竹久夢二の生誕130周年記念映画「夢二、愛の迸り AI no Tobashiri(仮題)」の製作が決定、9月16日に竹久夢二美術館(東京都文京区)で主演の駿河太郎、黒谷友香、宮野ケイジ監督、作家の野村桔梗氏による会見が行われた。
抒情的な作風で大正ロマン薫る女性の姿を描き、日本のポップカルチャーに多大な影響を与えた近代グラフィックデザインの草分け的存在として知られる夢二。映画は残された記録を基に、愛に生きた画家の人生をつづった野村氏の「竹久夢二のすべて」を原作に、時代の寵児の光と影を映し出す。
宮野監督は初めて原作を手にした際、映画化したいという強い思いを抱いたものの、夢二については既に映画やドラマなど数々の映像作品があり、「自分が作る意味が見出せなかった」と告白。その後、夢二の詩「宵待草」のモデルとなった長谷川カタさんのインタビューの中で「(夢二は)今で言う不良よ」という言葉に出合い、世界観がふくらみ製作までこぎつけることができたと話す。
そして、「夢二の闇の部分を浮き彫りにし、またそれに翻ろうされる女性たちを映像美や芸術性ではなく泥臭く描きたい。夢二が女性にも見せなかった孤独、魂の叫びを表現できれば」と本作のテーマを語る。監督にとっての夢二像は「やんちゃな人で、満たされていなくて、何かを背負って見えないものと戦っているような、闘争心を秘めた人」。そのイメージが駿河に重なり、主演をオファーしたと説明した。
本作が映画初主演となる駿河は、「僕の舞台を見に来てくださり、さみしそうだったのが監督の胸に響いたそうで、それがうれしい。僕は服が好きなので、(ファッションでも)日本の先駆けである夢二を演じられることに縁を感じた」と服飾文化にも造けいの深かった夢二を演じられる喜びを語る。アーティスト夢二の人間性については「一生思春期だったのでは。いつも何かに腹立っていて、それを大人になっても持ち続けた。そこが女性の母性本能をくすぐったのかも」と分析し、「ぼくも父親(笑福亭鶴瓶)と比較されることがあったりするので、駿河太郎という一人の人間として見て欲しい」と自身が抱える役者としてのフラストレーションについても明かした。
夢二の最初の妻たまきを演じる黒谷は、夢二の絵が展示された館内を見渡し「ひと筆ひと筆載せていた存在感が伝わってくる」と感慨深げ。「自分のたまき像を自分なりに演じられたら」とコメントした。
野村氏は「夢二の日記を紐解くと、愛が全ての人だった。傷付きやすく、時には暴挙に出ることも。でもその内にあるのは純真さで、女性たちは夢二の純真さとあやうさにひかれたのでは」と語り、宮野監督にはこれまでの映像作品で描かれなかった純愛と父性愛をリクエストしたと話した。
「夢二、愛の迸り AI no Tobashiri(仮題)」は2015年公開予定。
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