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「踊る」本広克行監督に影響与えた“押井イズム” 「押井さんの手法、実写で試した」

2014年7月25日 16:40

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押井守監督と本広克行監督
押井守監督と本広克行監督

[映画.com ニュース]「THE NEXT GENERATION パトレイバー 第3章」の公開を記念し、押井守監督がゲストを迎えるトークイベント「マモルの部屋」第3弾が7月24日、東京・新宿ピカデリーで行われた。パトレイバーの大ファンを公言する本広克行監督が出席し、「ドラマ時代から“押井イズム”を研究し、押井さんの手法を実写で試していた」と告白。さらに代表作である「踊る大捜査線」シリーズや、総監督を務める放送中の深夜アニメ「PSYCHO-PASS」にも、パトレイバーが強い影響を与えていると明かした。

また、本広監督が「2001年頃の話」として、「パトレイバー実写化の話が僕に来たんですよ。特撮は樋口真嗣で、音楽はもちろん川井憲次さん。パイロットフィルムも作った」と振り返ると、ファンからは大きなどよめきが。それだけに、押井監督が自ら総監督に立つ実写化シリーズ「THE NEXT GENERATION」に対して、「押井さん、どういうことですか!」と恨み節。「助監督でも、演出補佐でも良かった」と悔しがっていた。

そんな本広監督を尻目に、押井監督は「本広監督がやるっていうのは意外性がないし、(パトレイバーを)好きな人だとつまらないから。でも、もしもシーズン2があるなら、監督は総入れ替えするつもり」と思わせぶりな発言。本広監督は「おれが全部撮りますよ。連ドラで鍛えられたアスリートなので」と猛アピールしていた。

パトレイバーの魅力のひとつに「男子校的な偏った閉塞感」を挙げる本広監督は、「そんな男たちの中に、深津さん(深津絵里)演じるすみれみたいな強い女の子が一輪いるんですよ」と力説。「PSYCHO-PASS」の女子キャラ・常守朱が“すみれ”に相当するといい、「ハードな世界観を目指したし、スタッフには製作を前に『今回、萌えは禁止ですから』と伝えたが、結果的に女性ファンが萌えちゃった(笑)」と話していた。

このエピソードに、押井監督は「今は女の子が一個小隊いて、その中に男が二人くらいいるのが普通。昔と逆転して、男の子キャラが減った。だから『PSYCHO-PASS』は珍しい」と持論を展開。今回、数年ぶりに生身の俳優を演出し「セットや役者が素材になってしまうのはつまらない。だいたい一発目のテストでの演技が一番いいし、テイクを重ねると煮詰まってしまう」と語ると、本広監督も大いに共感していた。

今年4月から「機動警察パトレイバー」を実写化した「THE NEXT GENERATION パトレイバー」のイベント上映(全7章)が進行中で、8 月30 日からは「THE NEXT GENERATION パトレイバー 第4章」が封切り。来年GWには、長編劇場版が公開される。

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