「ワン チャンス」ポール・ポッツ&監督が語る成功の秘訣と映画への思い
2014年3月20日 17:07

[映画.com ニュース] 英人気オーディション番組「ブリテンズ・ゴット・タレント」での優勝をきっかけに、さえない携帯電話販売員からオペラ歌手へと華麗なる転身を遂げたポール・ポッツの波乱に満ちた半生を描いた映画「ワン チャンス」の公開に先駆け、ポッツ本人と映画のメガホンをとったデビッド・フランケル監督が来日し、作品について語った。
「はじめは自分の半生が映画化されるなんて冗談かと思ったよ」というポッツは、フランケル監督たちがスクリーン上に作り上げたもうひとりの自分について「その場に僕がいたらこうしていただろうなってことがたくさん描かれているよ」と太鼓判を押す。さらに、「妻と一緒に観賞しながら、『僕ってこんなにダサくないよね?』と聞いたら、『いや、こんな感じよ』って言われたんだ。だから、はたから見ても実際にとても似ているんだと思うよ(笑)」と請け合った。
劇中では幾度となく不運や困難に見舞われる姿が描かれているが、「自転車で事故にあったりなんてのは1回じゃないんだ(笑)」と告白する。その時は歌えなくなる可能性から脱力感と無力感に襲われたが、妻のジュルズさんと出会ったことで芽生えた「自分以外の誰かのために進まなければいけないという気持ち」に支えられたという。
前向きさを失うことなく数々の苦難を乗り越えてきた彼が、映画化の際に出したリクエストはただひとつ、コメディにしてほしいということだった。「とにかく見ていただいた皆さんが笑顔になってもらえる作品にしてほしかった」という思いに応えるように、フランケル監督も「どんな苦境にあっても笑うことを忘れないポッツ自身の持っている力のように、作品を見ている間は観客に大いに笑ってほしいと思ったんだ」と口をそろえる。「だから、最大の苦難が訪れる場面で最も笑いが起こるんだと思うよ(笑)」と、出来栄えに自信をみせた。
また、本作では英俳優のジェームズ・コーデンがポッツ役を演じ、ポッツ本人が歌の吹き替えを行ったことも話題になっている。ブロードウェイの舞台に立ちボイストレーニングを積んでいたコーデンは自ら歌唱することを希望したが、オペラ歌手レベルの歌を披露することは一朝一夕にできることではなかった。そのため歌声は吹き替られることになったが、ポッツはその歌唱力ゆえオーディションに落ちるシーンでも完璧に歌い上げてしまい、監督にとって思わぬ苦労が生じたという。
こうして完成した作品について、フランケル監督は「自分を信じて一生懸命頑張れば、周囲には応援してくれる人がいること、成功できるんだということを感じてもらえれば嬉しいです」と語る。そしてポッツも、「チャンスをつかむには、まずは自分自身を信じること、そしてとにかく諦めないこと。それにつきると思います」と、夢を追いかけている人たちにエールを送った。
映画「ワン チャンス」は、3月21日から東京・TOHOシネマズ有楽座ほか全国で公開。
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