中村蒼「東京難民」を経て「幸せは思ったよりも身近にある」
2014年1月15日 12:25

[映画.com ニュース] 俳優の中村蒼が1月14日、都内で行われた主演映画「東京難民」の大学生限定試写会に出席。佐々部清監督と経済ジャーナリスト・木暮太一氏とともに、本作のテーマである格差社会について大学生たちと熱く語り合った。
授業料の未払いを理由に大学を除籍された青年(中村)が、ネットカフェに宿泊しながら日払いのバイトやホストクラブの仕事で食いつなぎ、やがてホームレスへと転落していく姿を描く。原作は、福澤徹三氏の同名小説。
中村は、格差社会の底辺に生きる青年役を演じ「今まではどこか別世界の人たちと思いながら見ていたけれど、この作品を通じて危機感みたいなものを以前より強く感じるようになった。僕は勉強もスポーツもできないし、この仕事をとったら何の資格もない」と謙きょに自己分析。また、「僕は地元が福岡。上京してオーディションを受けまくったけれど、最初は落ちまくっていた。うまくいかないと人のせいにしていたけれど、自分のことを分析してよく知ることが大切だと思った」と成功の秘訣を語った。
佐々部監督は、「僕も35年前は明治大学の大学生だった。四畳半一間のアパートでお金もなかったけれど、貧乏ながら友だちと夢を語り合っていた。今の若者は夢を語れなくなっちゃっているような気がしている」と危惧。また、「映画の世界も格差社会。テレビ業界が作る大作とこの作品のような小さな映画しかなくなってしまい、昔あったその中間のプログラムピクチャーみたいな作品がなくなってきている。この先、映画監督はどうやって生き残っていくのだろうと自分も考える」という。一方で、「“バイト君”や“大学生”という呼び名しかなく、名前のなかった青年が、自分の名前を獲得するまでの物語」と中村演じる主人公に思いを託した。
中村も、「この作品を通じて、幸せは思ったよりも身近にあると思った。たくさん働けばご飯はおいしいし、お風呂は気持ち良い。僕ももっと頑張っていきたい」と気を引き締めた。「カイジ『命より重い!』お金の話」などの著書で知られる木暮氏も、「映画とは思えないくらいリアルで、見ていて怖くなるくらい」とリアリティに舌を巻きながら、就職活動中の大学生たちに「あんまり深刻に考えすぎないことが大事。これ以上落ちるのはやめようという底辺のラインを自分で決めておけばいい」とアドバイスを送った。
「東京難民」は2月22日に全国で公開。
(C)2014「東京難民」製作委員会
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