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セックス、麻薬、暴力まみれ狂気の刑事演じるJ・マカボイ「この役がもらえなかったら、打ちのめされていた」

2013年11月14日 15:03

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「フィルス」で悪徳刑事を演じたジェームズ・マカボイ
「フィルス」で悪徳刑事を演じたジェームズ・マカボイ

[映画.com ニュース] 「トレインスポッティング」原作者で、英国の国民的作家アービン・ウォルシュの小説を映画化した「フィルス」(ジョン・S・ベアード監督)が、11月16日に公開される。セックス、ドラッグ、暴力にまみれたろくでなしの悪徳刑事が巻き起こす事件を、ジェームズ・マカボイ主演で描く。かつてないほどに狂気の主人公を演じたマカボイが撮影を振り返った。

同僚や友人を陥れる裏工作や残業の不正申告が得意で、売春、不倫、アルコールやコカインにも手を出すスコットランド人刑事ブルースは、日本人留学生殺人事件の捜査を担当することになる。初動捜査では目撃者が見つからかったその事件を解決してみせ、出世しようと目論むブルースだったが、捜査を進めるにつれて、秘めていた自分の過去と向き合うことになる。

トレインスポッティング」を映画化したダニー・ボイル監督の新作「トランス」に出演しているマカボイだが、この「フィルス」にどうしても参加したかったと明かす。「僕がこれまで読んだ脚本の中で最高と言える出来だったんだ。だからこの役がもらえなかったら、かなり打ちのめされていたと思う」とその思い入れは深い。

実験的、前衛的とも言える内容の原作について「映画は小説とは全くことなる表現媒体だし、映画では、身体的な側面のほうに焦点が意向している。彼の健康や性器についての具体的な表現などもある。原作に出てくる殺人ももっとむごたらしい。そういった人を不快にする表現が物語を一貫している。テーマはブルースの精神状態の悪化と衰弱、破壊だと思うんだ。そのきっかけは彼を取り巻く環境が悪化し崩壊しはじめたことだ」と分析し、「だからそういった面を映画は言葉ではなく映像で追っているんだよ。その点では原作よりずっとわかり易いと思う」と映画化する利点を挙げる。

ベアード監督とは、精神の病をこの映画の核とすることを話し合った。心を病んだ主人公を演じるにあたり「可能な限り正確に演じようと思った。でもこの映画は現代イギリスの精神病の現状を描いた社会レポートじゃないんだ。1998年版の社会ポートレートでもない。これはただ一人の男の心理についての映画だから、その点が大切だったんだ。ジョンも僕も身近に精神で病んだ人に触れたことがあるから、その経験が役にたったよ」と語る。

まるで獣のように、コントロールの利かないブルースを演じた経験をこう振り返る。「獣のような人間になることへの恐れというのはテーマの一つだと思う。人間は動物から進化したわけだし。現代社会というのも、動物からの進化し本能ではなく知性によって行動するということこそが人間らしさとする概念であるわけで。だからこそまた元の獣に戻ってしまうということは、人間の根源的な恐れだと思う。だから獣のようにふるまうことへの不安はいつの時代にもどんな社会にもある。あきらかにブルースは獣のようにふるまったことへの後悔の念がある。ブルースの内部にある脅迫感をそのまま演じようと思った。ブルースを怖く演じるのが重要だったか? それは何とも言えないな。素晴らしい脚本だったから、脚本がおかしければおかしく、怖ければ怖く、そのまま忠実に演じただけなんだよ」

フィルス」は11月16日渋谷シネマライズほか全国公開。

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