「すべては君に逢えたから」主題歌 ゆず×JUJU対談で明かされる制作秘話
2013年11月12日 14:30
[映画.com ニュース] クリスマスの東京駅を舞台に男女10人それぞれの恋模様を描いた群像劇「すべては君に逢えたから」(11月22日公開)で、主題歌を手がけた男性デュオ「ゆず」(北川悠仁、岩沢厚治)と劇中歌を歌うJUJUの対談が実現した。2組はそれぞれ同タイトルの「守ってあげたい」という楽曲を歌っている。
「守ってあげたい」は、大切な人を守りたいという気持ちが込められたバラードで、もともとはゆずが自分たちの新曲として制作を進めていた楽曲で、「すべては君に逢えたから」のコンセプトに合致したことから主題歌・劇中歌への起用が決定。さらに、「自分たちの歌詞と対になる女性目線で歌ってほしい」という北川の発案から、ゆずの原曲にアレンジを加えた女性バージョンをJUJUが歌うことになった。
ゆずは昨年9月、15周年のドームツアーが終えた後のオフ期間に同曲の制作に着手。出来あった楽曲はアルバムに収録される予定だったが、その出来の良さから別の形で発表しようと温めていた。
そうした中で今回の企画が浮上し、ゆずサイドからJUJUへオファーした。JUJUは、最初に話を聞いた際の気持ちを「『わたしでいいんですか?』というのが最初の印象です。とても嬉しかったです」と述懐。JUJUサイドで楽曲にアレンジを加える作業は、「もともとが素晴らしい曲なので非常に緊張する作業でした。男性的な『守ってあげたい』ではなく、女性目線での『守ってあげたい』というのは、この曲に対してどう答えるのが一番正解なのかということにとても心を砕く作業でした」という。「強い男性に『守ってあげたい』と言われるからこそ持てる感情というものを、こちら側の『守ってあげたい』で出せたらいいなと思いました」
また、岩沢は「譜面を見たときにえらい難しいなあと思ったのが第一印象」と制作過程を振り返る。「やたら転調しているんですよ。結構骨が折れる曲だなあと思いました(笑)。音楽的な話を抜きにして、男の叫びというか、これは真剣に取り組まなければ完成までに至らないぞという気合が入った曲で、音から気合が伝わってきました」
2組の「守ってあげたい」は予告編にも使われており、歌と映画の世界観がマッチしている様が見て取れる。北川は、同曲を手がけるにあたり「確かにラブソングという側面はありつつ、パートナーシップや、愛情の種類を限定したくないなあと思っていたんです。いろいろな方とリンクできるように、ということは歌詞を書きながら心がけていました」という。
そして、「今回この映画を見たときにいろんな種類の関係性があって、その関係性の中でも響き方がそれぞれ違うなあと思ったので、それは作者としてとても嬉しくて。もともと、いろいろな響き方をしてほしいと思って作った曲だったので、映画の中でそういう形で活きたのはすごく嬉しいです」と出来上がりに満足げだ。JUJU側の「守ってあげたい」についても、「やはり自分たちは男性なので自分たちの目線でしか今まで曲を書いてこなかったんですけど、同じテーマで女性が書いて歌うとこんなにも違う曲になるんだなというのはびっくりしたし、逆に自分たちが持っている個性みたいなものを再認識できました」と話している。
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