エレナ・コッタ、ベネチア主演女優賞受賞作をTIFFでお披露目「この時間を忘れない」
2013年10月20日 08:00

[映画.com ニュース] イタリアの女優エレナ・コッタが10月19日、東京・六本木ヒルズで行われている第26回東京国際映画祭(10月18~25日開催)のため来日し、ワールドフォーカス部門出品作「シチリアの裏通り」のティーチインに出席。同作をお披露目し、「魔法のような時間です。1カ月前までは、東京に持ってきて紹介するとは思いもしませんでした。感動と喜びを持って、この時間を忘れないでしょう」と喜びをにじませた。
演劇界でも活躍する伊シチリア島パレルモ出身の女流監督、エンマ・ダンテが出演を兼ね、ユーモアたっぷりの視点で家族や社会を見つめる。シチリア島を舞台に、狭い路地で勃発した女同士の意地の張り合いが、近隣を巻き込んだ騒動に発展していく。コッタは、ダンテ扮する若い女性ローザとともに物語を動かす老婆サミーラを演じ、第70回ベネチア国際映画祭で主演女優賞に輝いた。
舞台女優としても知られるコッタは、「役者というのは職人だと思うんです。例えば、靴職人は最初靴を完成させるまでに非常に時間がかかりますが、作り上げることができるようになります。同じように私も何10年かこの仕事をしているので、今では良い“靴職人”になったのではないかと思います」と独特の表現で語った。今回演じたサミーラはセリフが少なく、表情や顔の動きで感情を表現しなければならない難役だが「非常にヘビーだったとか、難しかったということはありません。これ以前に、もっとヘビーで難しい役をやったこともありますし、私にとっては普通の演技でした。仕事をできる人間か、できない人間かにわかれるだけだと思います」と貫禄を見せつけた。
さらに、会場に集まった熱心なファンの質問に答え、「原作としてエンマ・ダンテの本があり、彼女は映像化の必要を感じていたんです。だからこそ、(本作は)彼女が感じたことを映像化しています」と製作に至った経緯も説明。そして「この作品は非常に興味深い映画なのですが、普通の興味深さではありません。エンマは開かれた終わり方にし、観客がいろいろな見方をできるようにしたんです。そのため、サミーラの結末のセリフがカットされているんです」と裏話を明かした。
第26回東京国際映画祭は、10月25日まで開催。
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