「25年目の弦楽四重奏」のC・ウォーケンが明かす特訓秘話
2013年6月28日 20:00
[映画.com ニュース] フィリップ・シーモア・ホフマン、クリストファー・ウォーケン、キャサリン・キーナーらアカデミー賞に縁のある名優たちが楽器奏者役として結集し、ベートーベンの隠れた名曲をモチーフに人生の深みを描き出す「25年目の弦楽四重奏」について、ウォーケンが語った。
ウォーケンが演じたのは、25年目を迎えた弦楽四重奏団のリーダー的存在のチェロ奏者ピーター。劇中で弾く音楽の実際の演奏は、世界的に知られるブレンターノ弦楽四重奏団が担当しているが、「(演奏を)シミュレーションするために、キャストはみんなレッスンを受けた」とウォーケンは言う。
「でもフィリップ・シーモア・ホフマンは実際に弾けるようになっていたよ、その前に何の経験もなかったのに、才能だろうね。残りの僕らは猛特訓さ(笑)。子どもの頃にピアノを習ったことはあったけど、何せ不器用でね」と振り返り、本物の演奏家さながらの身のこなしの秘訣については、「素晴らしい先生をつけてもらったよ。肩の動かし方や頭の角度から、体の動きも教わった。楽器の扱いにすごく気をつけたよ、まるで卵に触れているようにね! 楽器を置くのに5分もかけていたから、先生から『やりすぎ』と言われたけど(笑)」と明かした。
同作は、パーキンソン病の宣告を受けたピーターの引退宣言をきっかけに、楽団メンバーそれぞれの憤りや嫉妬、ライバル意識がむき出しになっていく不協和音を描き出す。マーク・イバニール扮する第1バイオリンのパートを弾きたいと言い出す第2バイオリン(ホフマン)、それを止めようとしたことから不仲に陥ってしまう妻のビオラ奏者(キーナー)、さらには夫婦の不仲が招いてしまう愛娘(イモージェン・プーツ)の思いがけない反抗など、演奏会を間近に控えて、さまざまな問題が噴出する。
「この映画で良かったことは、映画の中に出てくる4人の人生そのものをとても身近に思えたこと。彼らは一緒に仕事をして、パフォーマンスをして、四六時中一緒に過ごしている。映画スタッフたちとの雰囲気や関係が、だんだん同化していったように思う」と振り返るウォーケン。そうした俳優同士のダイナミックな演技合戦が、クライマックスで描かれる演奏会のダイナミズムへと繋がっていく。
「ラストシーンの撮影は、2日間かけて大きなホールでたくさんの人々を集めて行ったんだが、まるで自分の人生そのものを感じた。お金を払ってチケットを買ってくれたお客さんを前にして、ステージの上で演じている自分がいる。チェロを演奏するピーター、そして、演技を披露する俳優クリストファー・ウォーケン。ダイレクトに通じ合うような、すごくリアルな体験だった」
「25年目の弦楽四重奏」は、7月6日より全国順次公開。
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