三浦貴大&夏菜 W主演で挑んだ密室劇「監禁探偵」で見せる意外な“顔”
2013年5月31日 12:30

[映画.com ニュース] 殺人現場に遭遇してしまった男と、その男に囚われてしまった女。真犯人を見つけるまで部屋を出られない――。大ヒットサウンドノベル「かまいたちの夜」のシナリオライターとして知られる我孫子武丸氏が原作を手がけるコミックを実写映画化した、密室ミステリー「監禁探偵」。初共演にして密室会話劇に挑んだ三浦貴大と夏菜に、本作の魅力を聞いた。
あるマンションの一室を盗撮していた亮太は、そこで暮らす女性が刺殺される場面を目撃する。慌てて向かった現場で謎の女アカネと遭遇してしまい、亮太は自分を犯人だと疑うアカネを自室に監禁するはめに。亮太は自力で真犯人を突き止めようとするが、アカネが事件解決の協力を申し出、2人は互いの素性を明かさぬまま危険な協力関係を結ぶ。
鋭い観察眼をもち、ハッキングも難なくこなす謎の美女役に扮した夏菜は「まず『監禁探偵』というタイトルに衝撃を覚えて、大丈夫かなと(笑)。でも内容が会話劇というのと、相手役がずっと共演してみたかった三浦さんということで、ぜひやりたいと思いました」。三浦も夏菜との共演を心待ちにしていたようで、「個人的にショートカットの女性が好きなので(笑)。一緒にできるのが楽しみでした」とほほをゆるませた。
ほとんどのシーンが密室というワンシチュエーションだが、限られたスペースでの芝居は当然ながら難しい。さらに夏菜は、動きに制限のある監禁された身であるため「すごく難しかった。2人は嘘の仮面を被った状態で出会うので、どの時点でどこまで表情を出していいのかが微妙なライン。監督がコントロールしながらも、やっている間に頭がごちゃごちゃになっていくので、整理をつけるのが大変だった。2人で一緒にスタジオに監禁されて追い詰められていく感じは、映画の中の感覚と似ていたので、ずっと2人で探り合っていました」。
部屋から出られない男を演じた三浦も、「広い部屋ではないので、同じ動きになったり同じ場所を往復していたり、芝居がネタ切れしてしまう。さらにカメラアングルもネタ切れしてくるので、みんなで頭をひねって作り出す。それがやっていてとても楽しかったです」と難題を克服。物語をけん引する2人の会話劇もあうんの呼吸でこなし、「僕がちょっと変えただけでも夏菜さんは合わせて変えてくれる。たまに豪速球を投げてきたりして、それをどうやって返そうかなと考えるのも楽しかった。アカネ役は本当に夏菜さんにぴったり。頭が切れる小悪魔的な表情がすごく魅力的な作品になっていますね」と信頼を置いていた。
昨年放送されたNHK連続テレビ小説「純と愛」で一気に知名度も上がり、すっかり“快活でピュアな少女”というパブリックイメージが定着した夏菜だが、本作の撮影は「純と愛」の直前。小悪魔的なアカネ役を引きずることもなく、「計算して変えようという気持ちもなかったし、いつもすんなり役に入っちゃうタイプ。台本を読んで感じた第一インスピレーションを大事にして演じたのがアカネで、台本のページがすり切れるくらいまで読み込んだのが純。どちらも自分にある部分だけど、亮太を尻に敷く感じが実際の私たちの関係にそっくり。頑張って役を作らなくても三浦くんとだから演じやすかったですね」とすっかり意気投合。好青年役の印象が強い三浦も、「根が爽やかではないので、亮太は演じやすかったです(笑)。爽やかなイメージをもたれているけど、人との距離感の取り方は亮太と似ている。自分にはない感情を引っ張り出すのも、大きな楽しみのひとつでした」と新たな一面を見せている。
「監禁探偵」は、6月1日から全国で公開。
(C)2013「監禁探偵」製作委員会
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