初の組閣、終身名誉研究生がソロデビュー、卒業組の涙…SKE48濃密な春コンサート2日間

［映画.com ニュース］　「AKB48」の姉妹グループで名古屋・栄を拠点とする「SKE48」が4月13～14日、地元・名古屋の日本ガイシホールで単独コンサート「SKE48 春コン 2013『変わらないこと。ずっと仲間なこと』」を開催。2日間3公演で計1万6000人を動員し、同グループでは初となる組閣（メンバー入れ替えによる新体制移行）の発表や、異色の研究生・松村香織の終身名誉研究生就任＆ソロデビュー決定、矢神久美、小木曽汐莉ら人気メンバーを含む9人の卒業生の送り出しなど、さまざまなドラマに包まれた濃厚な2日間を完走した。

初日となる13日は、この春で卒業する9人による「旅立ち卒業組」（桑原みずき、高田志織、平松可奈子、矢神、赤枝里々奈、小木曽、上野圭澄、原望奈美、小林絵未梨）が、SKE48のデビューシングル「強き者よ」を歌って幕開け。同グループのエース・松井珠理奈は、「ガイシホールということで、メンバーとファンの皆さんでおたガイ、シっかり楽しみましょう！」と、ファンの間ではおなじみとなっているダジャレを交えて開幕を宣言した。

アンコール含め計33曲を歌い上げたこの日は、ラスト1曲前に支配人の芝智也氏が登場し、SKE48では初の「組閣」を発表。チームS、チームKII、チームEの3チーム（各チーム定員16人）で構成されるSKE48だが、各チームとも残留メンバーは5人だけで、残り11人が変わるという大幅なチームシャッフル。珠理奈とともに「W松井」としてグループをけん引してきた松井玲奈は、チームSからチームEへ異動となり、同チームのリーダーに就任。また、昨年11月に平田璃香子が卒業して以来、空席となっていたチームSリーダーには、2008年のグループ発足時にAKB48から移籍した1期生の中西優香が指名され、同時に中西はグループ全体のキャプテン職も担うことになった。チームKIIは高柳明音がリーダーを続投する。

同時に研究生の昇格も発表され、4期研究生から1人、5期研究生から7人に加え、今年2月にお披露目されたばかりの6期研究生からも、東李苑（あずま・りおん）がチームEの正規メンバーとして昇格。異例のスピード昇格でファンを驚かせた。

その一方で、48グループ最年長研究生（研究生期間も約3年半で最長）として知られ、昨年の選抜総選挙にもランクインして異彩を放つ3期生・松村は、「SKE48終身名誉研究生」を拝命。他の48グループでも類を見ないこの肩書きに、松村は「私は昇格することが恩返しではないような気がしていたので、この肩書きを生かして、私、松村香織にしか出来ないドラマを作っていきたいと思います。皆さん、一緒にドラマを作っていきましょう！」と訴えかけた。

2日目となる14日は昼夜の2公演で、それぞれ34曲（昼）、31曲（夜）を披露。昼公演では、前日の「終身名誉研究生」就任が話題となったばかりの松村が、「錦通レコーズ」というインディーズレーベルからソロデビューすることが発表された。インディーズとはいえ、SKE48からのソロデビューは初。人気メンバーのW松井でもなく、まさかの松村がソロデビューというサプライズに会場は驚きとともに笑いにも包まれ、松村は「“売り切れなかったら卒業”とかないんですかね？　このチャンスを生かして、100回追加プレスできるようがんばります！」と宣言した。

怒涛の2日間の締めくくりとなる夜公演は、9人の「旅立ち卒業組」を送り出す内容に。矢神は「ウィンブルドンへ連れて行って」、小木曽は「眼差しサヨナラ」など、それぞれが思い入れのある楽曲を披露。終盤では9人のために作られた楽曲「それを青春と呼ぶ日」をかみしめるように歌いステージを降りたが、アンコールの最後に珠理奈の呼びかけで再び壇上に。全メンバーと一緒に「仲間の歌」を歌いあげ、涙と笑顔に包まれた2日間は幕を下ろした。9人は同コンサートの後、それぞれSKE48劇場で最終公演を行い、グループを旅立つ。