ノルウェーの鬼才、シュレットアウネ監督 初サイコスリラー作品の着想明かす
2013年2月10日 17:00

[映画.com ニュース] 北欧の映画作家の旧作・劇場未公開作品を上映する映画祭「トーキョーノーザンライツフェスティバル2013」が幕を開け2月9日、上映作「チャイルドコール 呼声」を手がけたポール・シュレットアウネ監督がトークイベントを行った。自身3作目にして初のサイコスリラーに挑んだシュレットアウネ監督は、「もっと自分自身の世界観を広げたいと考えた。そして世界を主観的・客観的に、色々な角度で心理的に探って行きたいと思ったんだ」と、製作動機を明かした。
本作は、児童虐待を題材にしたサイコスリラー。夫の暴力・児童虐待から逃れ、8歳の息子と郊外へ引っ越してきた母・アンナ役を、「プロメテウス」で世界的に注目されたノオミ・ラパスが演じている。タイトルの“チャイルドコール”は、離れた部屋にいる人の声や音をキャッチし、双方向で会話ができる音声モニターのことで、劇中に重要なアイテムとして登場する。
この映画はノルウェー文化にスポットを当てた今回の映画祭の注目作で、ジャパンプレミアとして上映された。チャイルドコールを題材にした理由について、シュレットアウネ監督は「何年か前、チャイルドコールが(他人の家の電波と)混線して、児童虐待が発覚したという事件の記事を読んだ。それがこの映画の出発点になったんだ」と語った。
また実際に子どもを持つ身として、「“親”としての感情は作品に影響しているか」との問いには、「子どもに対する限りない愛情というのは、良いことでもあるが、過剰な愛情は不安や恐れを覚えさせることでもある。そういう怖い感情を私自身体験してきているんだ。それが、この映画には生かされていると思うよ」と本音を述べた。
さらに、影響を受けた監督の名を問われ、「全員とも言えるんだけど(笑)、昔のポランスキー(ロマン・ポランスキー監督)は非常に影響を受けた。あと、ヒッチコック(アルフレッド・ヒッチコック監督)も大好きだよ」と答え、客席のファンに笑顔を送った。
「チャイルドコール 呼声」は3月30日から全国で公開。「トーキョーノーザンライツフェスティバル2013」は東京・渋谷ユーロスペースで開催中。
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