「ドラゴン・タトゥーの女」続編に暗雲 D・クレイグ降板の可能性も
2013年2月3日 12:00
[映画.com ニュース] 「ドラゴン・タトゥーの女」(2011)の続編「火と戯れる女(仮題)」の製作が難航している最大の理由が、ダニエル・クレイグの出演料にあると、米ハリウッド・レポーター紙が報じた。製作する米ソニー・ピクチャーズは、クレイグが演じたミカエルを同作では登場させないことも視野に入れているという。
「ドラゴン・タトゥーの女」は、スウェーデン人作家スティーグ・ラーソン氏のベストセラー小説「ミレニアム」3部作の1作目を、デビッド・フィンチャー監督が映画化したもの。続編は、フィンチャー監督の離脱や、脚本の完成が遅れたことで製作が延期されているが、ここにきてコスト面の問題も浮上してきた。
約9000万ドルで製作された前作は、全世界興行収入が約2億3300万ドルとスタジオが掲げた目標金額に達成しなかったため、製作陣は続編のコスト削減に躍起。クレイグは600万ドルで出演したが、大ヒットした「007 スカイフォール」では1700万ドルに加え、興収に応じたボーナスを受け取るため、再びミカエル役を演じることには前向きだ。しかし報酬アップを希望しており、予算を減らしたいスタジオの思惑とは一致しない。
前作と同様にスティーブン・ザイリアンが手がけた脚本はすでに完成しているようだが、クレイグが交渉の結果出演しない場合、スタジオはルーニー・マーラ扮するリスベットに焦点を当てたストーリーにリライトすることを検討している。スタジオから続投を希望されているフィンチャー監督は、リメイク版「海底2万マイル」の企画が足踏み状態になっており、最近はギリアン・フリン氏のミステリー小説「Gone Girl (原題)」の映画化に興味を示している。