若尾文子、増村保造監督ゆかりの地・甲府で女優人生振り返る
2013年2月2日 15:10

[映画.com ニュース] 「山梨文学シネマアワード 2013」でリヤドロ・グランド・マスタークラス・アワードを受賞した女優の若尾文子が2月1日、宮島雅展甲府市長らとの昼餐会に出席。山梨県とのつながりや、デビュー以来映画やドラマなど250本もの作品に出演した女優人生を語った。
山梨ゆかりの戦国武将武田信玄を描いた1988年のNHK大河ドラマ「武田信玄」で信玄の母・大井の方を演じ、ナレーションを担当。プライベートでも亡夫の黒川紀章さんとともにたびたび山中湖を訪れたと話す。
大映時代には甲府市出身の増村保造監督とタッグを組み、20作品に出演した。その美ぼうと匂い立つような色香、そして確かな演技力で様々なタイプのヒロインを演じ分け、多くのファンを獲得した。戦後の日本映画を代表する女優として知られ、今の若い世代にも若尾の信奉者は多い。
「どんな役柄でも自分と共感できる部分を探して、そこを拡大して演じるんです。全然別な人間になんてなれっこないんです。自分との共通点が見つかったら自分だったらどうするだろうと考える。だから、やり始めると違和感はないんです。その代わり、終わるまでは撮影所から帰っても、どことなくその役を引きずっています。それがまた楽しいんです。今となれば、なんだかんだ言っても、この仕事をやっていて良かったと思います」と61年にわたる女優人生を述懐する。
いわゆる悪女と呼ばれるような、強い自己を持った女性を演じることも多かった。「ほんの少しにしろ、全然違う人生を生きるわけですからそれは面白いです。旦那さんを殺しちゃったりね(笑)。『妻は告白する』なんか宙釣りになった旦那さんのロープを切るんですから、あれは相当の決意。ひどい話よね」と増村監督との代表作の名を挙げる。そして、さらりとこう締めくくった。「でもね、そういうことありえますよ、女の人は」。
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