石原裕次郎さん伝説の主演映画が初のブルーレイ&DVD化 まき子夫人も感慨無量
2013年1月17日 14:52

[映画.com ニュース]故石原裕次郎さんの主演映画5作品のブルーレイ&DVDボックス「裕次郎 夢の箱 ドリームボックス」が発売されることになり、夫人で石原プロモーション会長の石原まき子さん、渡哲也が1月17日、都内で会見した。
ブルーレイ&DVD化されるのは「黒部の太陽」「栄光への5000キロ」「富士山頂」「ある兵士の賭け」「甦る大地」で、これまで一切ソフト化されていない伝説の作品。石原プロの創立50周年を記念し、製作当時のスタッフも加わって全作品をニュープリントでデジタルリマスター処理、ノイズ除去を施した“新作”としてリリースされる。
裕次郎さんは生前、「自分の映画は映画館の大きなスクリーンで見てもらいたい」と話していた。まき子さんらもその遺志をかたくなに守ってきたが、昨年、「黒部の太陽」の東日本大震災の復興チャリティ上映で全国を回った際、「もう1度見たいという要望があまりにも多かったので、50周年を記念して手近に見られるDVDにすることにしました。感慨無量です」と説明した。
「栄光の5000キロ」で裕次郎さんがアフリカ・ロケに行った際、ガイドブックに現地の花をはさんで送ってくれたというエピソードも披露。そして、「時世の流れで、裕さんがスクリーンで見てほしいと言っていた時代とは大きく違っている。大型テレビの時代ですし、裕さんも『よくやったな』と褒めてくれると思う」と笑顔で話した。
渡は「富士山頂」と「甦る大地」に出演しており、「富士山頂」では「スタッフ、俳優が高山病で倒れていく中、裕次郎さんだけは相変わらず酒を飲んでいた」とその豪傑ぶりを述懐。「甦る大地」では、渡が150メートルほどの海岸を全速力で駆け抜けるシーンを6台のカメラで撮影したが、その1台を裕次郎さんが担当したことを明かし、「後にも先にも裕次郎さんがカメラを回したのはそれだけ。私の自慢です」と誇らしげだった。
また、まき子さんは石原プロが資金繰りに窮した頃、渡が「私の全財産です。社員のお茶代にでも使ってください」と、180万円の預金通帳を持参したことを告白。裕次郎さんは受け取らなかったが、渡は「裕次郎さんは憧れであり、尊敬していた。一緒に映画に関わっていければという思い、それだけだった」と照れながら思いをはせていた。
「裕次郎 夢の箱 ドリームボックス」は3月20日に発売で、各作品の単品もリリースされる。
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