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たけし、8メートル超の巨大アート完成に「やっぱりアートってすごい!」

2013年1月15日 18:50

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ビートたけしとヤノベケンジ氏
ビートたけしとヤノベケンジ氏

[映画.com ニュース] ビートたけし出演のNHKのアート番組「たけしアート☆ビートスペシャル ~楽しくなければやっぱりアートじゃない~」の収録に際し1月15日、たけしと現代美術家で京都造形芸術大学教授のヤノベケンジ氏が東京都現代美術館で会見した。番組内でたけしがアイデアを出し、ヤノベ氏と学生たちが実際に制作した全長8メートル以上の巨大アートがお披露目された。

たけしがアーティストの元を訪ね歩き、芸術の真髄に迫る番組として人気を博した「たけしアート☆ビート」のスペシャル番組で、たけしは多くのアーティストを輩出する京都造形芸術大学を訪問。ここで様々な教授の講義を生徒として聴講するとともに、“自分史上最大”の作品の制作に学生たちと挑む。

お披露目された作品のタイトルは「ANGER from the Bottom(地底からの怒り)」で、ごう音とともに古井戸の中から巨大な怪物が飛び出してくるというもの。黒いうろこのようなもので体を覆われ、頭は金属でできている。たけしは、かつて生活やコミュニティの中心だった井戸が使われなくなっていき「現代では単なるゴミ捨て場や廃棄場になったりしている。それで井戸の中のファントム(怪物)が怒って顔を出してきたもの」と説明する。イタリア・ベネチアのビエンナーレを訪れたことで「現代アートは好きなことをやっていいんだと思った」と自由な着想を得るきっかけを与えられたという。

番組のタイトル通り、「アートは面白くないとつまんない」と語る一方で、「環境の問題とか裏には社会問題が含まれている」と語る。龍神でもあるという怪物の頭にはオノが突き刺さっているが、これはたけしならではのユーモア。イソップ童話できこりがオノを泉に落とす寓話を元に、オノが神さまの頭に刺さって死んでしまうというパロディに仕立てている。

たけしのアイデアをヤノベ氏と学生たちが形にするということで「勝手なアイデアをぶつけて、先生が必死になってやってくれた」と感謝。最後は3日も徹夜が続いたそうで、「『たけしはヒドイ奴だ』って思われているかも」と笑うが、実際にこうして形になったことに「やっぱりこの国はたいしたもんだ、アート先進国だと思う。アートってやっぱすごい」と誇らしげだった。

なおこのアートは同館での展示後、「瀬戸内国際芸術祭 2013」のために香川県小豆島でも展示される予定。「たけしアート☆ビートスペシャル ~楽しくなければやっぱりアートじゃない~」は、NHK-BSプレミアムで1月31日放送。

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