石原さとみ、妹を演じた能年玲奈の“図太さ”を絶賛「顔色ひとつ変えない」
2012年11月23日 12:50
[映画.com ニュース] 日本推理作家協会賞に輝いた道尾秀介氏のベストセラー小説を映画化した「カラスの親指」が11月23日、全国279スクリーンで封切られ、主演を務める阿部寛をはじめ、共演する村上ショージ、石原さとみ、能年玲奈、小柳友、メガホンをとった伊藤匡史監督が東京・TOHOシネマズ六本木ヒルズで初日舞台挨拶を行った。
本作でキャリア初となる詐欺師を演じた阿部は、「初めての雰囲気の役柄で、自分の中でも評価が高い。きっとだまされると思いますよ」と確かな手応え。初タッグとなった伊藤監督について「この映画をとても愛しているし、とにかく“粘る”監督さん。僕はたばこを吸うシーンで20テイクくらい重ねた」と振り返ると、「すべり台をすべり落ちるシーンは、テイクを重ねましたね。どんな部分にこだわっていたんですか?」(石原)、「僕は牛乳を一気飲みするシーンが大変でした。最終的に4リットルくらい飲んだはず」(小柳)と共演者も伊藤監督の粘り強さを明かしていた。
さらに石原は「玲奈ちゃんは、テイクを重ねても顔色ひとつ変えなかった。いつもカラッとしていて、何度も撮影に臨んでいた」と妹を演じる能年の“図太さ”を絶賛し、村上も「どんなに落ち込んでも、玲奈ちゃんはお昼ごはんをおいしそうに食べていた」。当の能年は「やっぱり、ごはんはおいしいです(笑)」とあっけらかん。舞台上でも共演者が認める大物ぶりを発揮していた。
映画は、プロの詐欺師・タケ(阿部)と新米詐欺師のテツ(村上)、さらに2人の元に転がり込んできた3人の男女(石原、能年、小柳)が、個々に抱える過去にケリをつけるべく一世一代の勝負に挑む姿を軽快に描く。阿部は「それぞれが自分勝手で個性あふれるキャラクター。疑似家族の群像劇を通して、5人のコンビネーションを楽しんだ」と満足げ。伊藤監督も「推理やドンデン返しも見どころですが、何よりここにいる5人が作り出す時間と空気の心地良さを大切にした」とアピールしていた。
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