塚地武雅&安めぐみが夫婦役、幸せのヒント描く「くろねこルーシー」
2012年10月5日 18:00
[映画.com ニュース] 人気テレビドラマの劇場版で、「ドランクドラゴン」の塚地武雅と安めぐみが夫婦役で出演する「くろねこルーシー」が、10月6日に公開される。さえない占い師を演じた塚地と、しっかり者の妻を演じた安に、“役者”ネコとの共演について、そして自身の役柄に重ねた思いを聞いた。
不吉なイメージを抱かれがちな黒ネコを、あえてメインキャラクターに据えた本作。実はその性格はとても人懐っこく、愛猫家には根強いファンも多い。物語では、幸運の鍵を握る存在として登場する。主人公・鴨志田(塚地)は不器用な性格で、占いを生業にしているが一向に客がつかない。そんな夫の情けない姿に、幸子(安)は愛想をつかすが、それは愛情ゆえの厳しさだった。ある日、鴨志田はひょんなことから2匹の黒い子ネコを世話することに。すると不思議なことに、人生が明るい方へ向かい始める。
黒ネコたちの演技を“奇跡がいっぱいだった”と評する塚地。「最初は思うように動いてくれなかったのに、いざ本番になるといい動きをしてくれるんです。尊敬に値する!」と笑う。かたわらで、ネコたちが勝手に走り回る姿を見ていたという安も、「(本番では)本当に台本を理解してくれているのかも、と思うくらい自然な演技をしてくれるんです。素晴らしいなと思いながら接していました」と絶賛した。
また、セリフに共感することが多かったという塚地は「オレみたいなやつやなと思いながら、割と自分の思いを乗せている感じでした」とうなずきながら語る。一方で客集めを狙い、自分に無理な“キャラづけ”を試す鴨志田の言動について、「僕が若手の頃は固定のキャラクターで売れるという今の風潮と違ったんですよ。だからいつもちがうネタをしようという思いが強くて。それがよかったのか悪かったのかはわからないですけど、キャラ探しはせずに来られた」と、役の心理を新鮮に感じた部分もあったことを明かした。
ふだん、幸子のような強気な態度は自分にはできないという安は、男性に元気を与えたい時は「私だったら『こうしてくれたらうれしいな』とか、『一緒にやろうよ』と促す感じ」と述べ、「でも女性ってそういう(厳しい)部分って誰しも持っているのかなと思いました」と発見も多かったことを述べた。
最後に、人気“動物シリーズ”に出た2人に互いを動物に例えてもらった。安は塚地を「真面目な方なので、信じたらずっとついてくるイメージの犬」。それを受けた塚地は「ほんわかした空気を持っているけど、芯が通っている。二面性のあるネコですね」と述べ、作品同様のあたたかな雰囲気で和ませた。
「くろねこルーシー」は、10月6日から全国で公開。