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秋吉久美子、介護の厳しい実態訴え「次はすぐ自分」

2012年8月11日 15:53

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舞台挨拶に立った秋吉久美子
舞台挨拶に立った秋吉久美子

[映画.com ニュース] 認知症の父とその娘の絆を描く「『わたし』の人生(みち) 我が命のタンゴ」が8月11日、都内の劇場で公開初日を迎え、主演の秋吉久美子をはじめ、共演の松原智恵子小倉久寛和田秀樹監督らが舞台挨拶に登壇した。

子育てを終えた百合子(秋吉)は、長年の夢だった大学教授への道を志しはじめるが、その矢先に父の修次郎(橋爪功)が認知症を患っていることが発覚する。介護に追われ家族はバラバラになっていくが、修次郎が治療の一環で習い始めたアルゼンチンタンゴを通じ、徐々に絆を取り戻していく。

介護に悩む主婦役を演じた秋吉は、「つらいつらい役。でも実は介護ってどこの家庭でも起こりうる話。多くの人が我慢して隠したりしている。撮影を終えて、私はなんて良い家族に囲まれていたのかなと思ったけど、それでもとてもつらくて苦しい」と胸中を吐露。そして、「他人事じゃない。次はすぐ自分。なるべく若者にも見せて、いざという時にうまく使ってサポートさせたい。陥れて(劇場に)連れてきて」と語りかけ、笑いを誘っていた。

松原は、若さを保つ秘けつを「あまり物事にこだわらないで、いつもゆったりとした気持ちでいることを心がけている。散歩やフィットネスに通ったり。今回もタンゴを習って楽しかった」とほほ笑んだ。医師役を演じた小倉も、「監督の化身だと思ってやらせてもらった。ひとりで抱え込まないで、介護だけじゃなくつらいことはみんなで分け合いたい」としみじみ語った。

和田監督は精神科医でもあり、「私なりに感じたことを映画にできたと思う。色んな意味で社会性もあるけれど、娯楽作品に仕上げたつもり。ラストには伝えたいことを思い切り詰め込んだ」と感無量の面持ちだった。

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