CCC、台湾CMCと提携、大手映画会社に出資
2012年6月27日 22:30
[映画.com ニュース] カルチュア・コンビニエンス・クラブ(CCC)は6月25日、台湾・CMCグループ(中環集団)と資本・業務提携することで合意したと発表した。CCCは、CMC(中環股份有限公司)子会社で台湾の映画配給大手である得利影視に対し、約2.44億台湾ドルを出資する予定で、出資後はCCCが得利影視の発行済み株式数の約33.4%を保有することになる。
CCCは今回の提携により、得利影視をはじめCMCグループを戦略的パートナーとし、台湾・中国をはじめとした東北アジアで新しいエンタテインメント事業の展開を図る。一方でCMCグループは、これまで以上に東北アジア作品の版権の取得を拡大するとともに、台湾映画の東北アジア各地への輸出につなげたい考えだ。
両社グループはまず、コンテンツ調達分野で連携し、またCCCは日本国内におけるノウハウを生かし、得利影視が計画している台湾国内におけるデジタル配信事業の展開に協力する。次いで、日本・台湾・中国で映画コンテンツ流通事業、版権事業に取り組んでいく。TSUTAYAの東北アジアでの出店は、現時点では未定としている。
CMCは、光ディスク製造で世界最大手の企業。創業は78年で、光ディスク及び周辺製品を主要事業とし、エンタテインメント産業にも多面的に事業展開を行っている。その子会社である得利影視は、95年創業。台湾の大手映画配給、映像ソフト販売会社。アメリカのハリウッド、日本のスタジオ・ジブリ、イギリスのBBCなどのコンテンツ販売代理権を有している。版権事業だけでなく、「海角七号、君を想う」など、台湾のインディペンデント映画、ドラマを制作・出資している。
CCCの増田宗昭社長は、今回の提携について「台湾映画などの新たなコンテンツをTSUTAYAに導入できる機会が増える。CCCがコネクションを持つ日本や韓国映画等を台湾へ紹介する事が可能で、相乗効果が高いと考えている。また、得利影視が強化するデジタル配信サービスでもシナジー効果が期待できる」とコメント。CMCグループの翁明顕会長は「今後の経営戦略は、台湾から国際的な市場を視野に入れること。そのため、今回の提携は非常に喜ばしい」とし、得利影視の蔡宏秀薫事長は「ネクストステップとしては、日本やその他のアジア諸国の海外版権の代理権を取得し、台湾国内におけるコンテンツをより抱負にしていくことを視野にいれていきたい」と話している。(文化通信)
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