“SMの女王”谷ナオミ、約3年ぶりにロマンポルノファンの前に!
2012年4月23日 22:30
[映画.com ニュース] 日活ロマンポルノで活躍し、小沼勝監督作品のクイーンと称された谷ナオミが、日活の創立100周年記念特別企画「生きつづけるロマンポルノ」の特集上映で、約3年ぶりに舞台挨拶に立つことがわかった。谷は、2009年に神戸で行われた舞台挨拶に登壇して以来、久しぶりにファンの前に姿を現す。
谷は当初、日活ロマンポルノの出演オファーを1年間断り続けていたという。そして、「団鬼六さん原作の『花と蛇』ならば出演します、と受けました。しかし、SMのことが分からない日活が作った『花と蛇』はコミカルなところがあり、団さんが試写を見て怒ってしまい、もう日活ではやらない、となってしまいました」と述懐。それでも「映画はヒットしたので、日活がSM路線第2弾として原作モノではない『生贄夫人』を作りました。小沼監督はまだ手探りの状態でしたが、映像はとてもきれいです。私自身、強い思い入れのある作品です」と、“SMの女王”と呼ばれるきっかけとなった出来事について語っている。
昨年、仏パリでロマンポルノの特集上映が行われた際には渡仏し、舞台挨拶に立っている。「最初パリに行くことは断りましたが、団さんが『健康ならば一緒に行きたかった』と電話でおっしゃったので、行くことにしました」。パリでは約500席が満席だったそうで、「上映前に東日本大震災で被災した地域への支援のお礼を述べてから仁義をきったところ、総立ちの観客から拍手喝さいを受けた」という。
海外でもロマンポルノが支持を得ていることについては、「プロが作った映画は古びることがなく、どこの国でも見ていただけるということでしょう」ときっぱり。さらに、「洋風のボンデージとは違う、和服と荒縄のエロティシズムがあると思います。団さんは、縄で縛ったときに映える私のふくよかな身体と長い黒髪、いたぶられた時のきつい表情がSMのイメージにぴったりだとおっしゃっていました」と振り返った。
また、同特集上映の直前に、小沼監督が自らの人生の日活ロマンポルノについてつづった書籍「わが人生 わが日活ロマンポルノ」を発売されることが決定した。出版に際し、「この本は映画を志す若者に伝えるべく書いた。しかし、学校で教わるように活字で教えるコトは至難である。個々の感性や能力に委ねざるを得ないのだ」とコメントを寄せている。
谷が舞台挨拶に出席するのは、5月20日。「生贄夫人」(午後4時45分の回)、「花芯の刺青 熟れた壷」(午後6時45分の回)の上映終了後となる。「生きつづけるロマンポルノ」は、5月12日から東京・渋谷のユーロスペースほか全国で順次公開。
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