宮崎将、10年ぶり主演作は“セリフなし”の難役
2012年2月5日 16:00
[映画.com ニュース] 俳優の宮崎将が2月4日、約10年ぶりとなる主演作「NINIFUNI」の初日舞台挨拶を東京・渋谷のユーロスペースで行った。「イエローキッド」が高い評価を受けた真利子哲也監督の最新作で、上映時間42分ながら単独での劇場公開。宮崎演じる青年は、一切セリフがない難役だったが「セリフを覚えなくていいのが良かったです」とマイペースに語った。
強盗事件に関与した青年(宮崎)はあてもなく車を走らせ、人気のない海岸にたどり着く。その数日後、人気アイドルグループがPV撮影のために海岸にやってくる。誰にも気づかれない青年と、誰もが注目するアイドルの視点から切り取られる世界とは……。第64回ロカルノ国際映画祭「Fuori Concorso」部門招待作品。現役のアイドルグループ「ももいろクローバー」(現「ももいろクローバーZ」)の出演も話題を集めている。
宮崎は「最初はよくわからないというか、何も書いてない台本だった。ただ、思いが伝わるもので、監督にお会いしたら『信用できそうな人だな』って(笑)」と述懐。舞台挨拶には真利子監督、共演の山中崇も同席し「起承転結が明確にあるわけじゃなく、映画が完成しないと何もわからないなと思った」(山中)、「確かにト書きばっかりの台本。こちらは逆に俳優さんに演じてもらって、初めて完成すると思っていた。脚本じゃなかなかわからないですよ」(真利子監督)。
また、「NINIFUNI」という不思議なタイトルについて、真利子監督は「アイドル=偶像という部分から、仏像や仏教について調べていて“而二不二”という言葉に出合った。ふたつであって、ふたつではないという意味で自分がこの映画で表現したいことを象徴していた」と説明した。
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