岩井俊二「免疫なかった」若き日のAV撮影体験を述懐
2011年8月28日 15:14
[映画.com ニュース] 岩井俊二監督が8月28日、東京・ポレポレ東中野で行われた「監督失格」(庵野秀明プロデュース)の公開記念トークショーに出席し、同作で11年ぶりのメガホンをとった平野勝之監督と対談した。2005年に34歳で急逝した女優・林由美香さんを題材にしたドキュメンタリー。林さんの元恋人でもある平野監督が、約15年に及ぶふたりの記録と新撮した映像を通して、自身の“喪失と再生”を見つめる。
岩井監督は「平野勝之、林由美香、そして(林さんの)お母さんっていう人間がそのまま映像の中に存在する生々しさ。見終わった後は、何も言葉にできなかった。一体何を見たのか、そしておれみたいなのが見て良かったのかとさえ思うほど」と圧倒された様子だ。
ふたりは同世代で、「僕がよく落とされていたぴあフィルムフェスティバルで、平野さんはスポットライトを浴びる存在。個人的には一般映画に行くのかなと思っていたが、その後、AVという世界に飛び込んだのは平野さんらしいなと」(岩井監督)。デビュー前に友人の紹介でAV撮影の現場を体験したといい、「カメラのケーブルさばきをしていると、普通に女優さんのお尻が目の前にあったり……。当時は衝撃で結構ブルーになりました。免疫がなくて、1回こっきりのお手伝いだった」と述懐していた。
一方、平野監督は「AVに興味があったわけじゃない。当時は仕事くれ、仕事くれって感じで何でも良かった」。さらに「岩井さんはエロを撮ろうとしたことないの? メーカーが喜びそうな映像をいっぱい撮りそうだけど。すごくエロビデオに向いている」と進言。トークショー終了後には、平野監督の「北海道自転車三部作」と呼ばれる「流れ者図鑑」「白 THE WHITE」「由美香」がオールナイト上映された。
「監督失格」は、9月3日から東京・TOHOシネマズ六本木ヒルズで独占先行公開。9月1日から「マイリトル映画祭」で岩井監督、平野監督、プロデューサーの甘木モリオによる対談を配信予定。
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