桐谷美玲、2本立て映画に主演「こんなこともできるんだ」
2011年8月5日 12:48
[映画.com ニュース] 谷口正晃監督がメガホンをとった2本立て映画「乱反射」「スノーフレーク」が、8月6日から全国で公開される。「乱反射」は角川短歌賞を受賞した歌人・小島なおの同名歌集、「スノーフレーク」は大崎梢原作のミステリー小説を映画化し、幼なじみとの恋に揺れるふたりの少女の姿を描く。両作で主演を務め、初主題歌と挿入歌にも挑戦した桐谷美玲に話を聞いた。
「乱反射」では、素直に自分の気持ちを伝えられず、恋や友情に苦悩する女子高生歌人・志摩を演じた。役どころを、「とにかくピュアで心の中に本音を隠し持っている女の子」と分析。細かな感情の変化を表現するため、三浦貴大扮する幼なじみの航大とのシーンと、学校で友だちといるシーンそれぞれで、表情に違いを出すように心がけた。“幼なじみ”という微妙な距離感が「うらやましくしょうがない」という桐谷は、「引っ張っていってくれる年上の男性が好きなんです」とはにかんだ。
高校生のころは、「志摩ちゃんと同じように仲間に入れなくなったり、ひとりだけ違うということがすごく怖くて、グループは絶対一緒っていう意識がすごいあったんですよ」と明かす。そして「高校生だったときに感じていた痛みや失恋の悲しみを思い出しながら、少しずつ志摩に近づいていったかな」と学生時代の経験を生かした役作りを振り返った。
一方、「スノーフレーク」では、大学生の真乃という自らにより近いキャラクターに挑んだ。「意志が強くて、芯の強さを持っている」部分を意識し、感受性の強い役どころの志摩と演じ分けたという。異なる役を演じてみて、「私は(志摩と真乃が)半分半分なんです。真乃ちゃんみたいにすごく頑固なところもあるけど、本当に信頼して仲良くなった人にしか自分のことを話さないところは志摩ちゃんに似ているかな」と語る。
女優としてターニングポイントとなったのは、海堂尊のベストセラー小説を映画化した「ジーンワルツ」(2011)だという。浅岡ルリ子をはじめとした共演者からの指導が大きな経験となったようで、「『ジーンワルツ』以降、お芝居をするのが楽しくなってきたんです」と真しな眼差(まなざ)しを見せた。「今回、全然違う役を短期間でやることができたというのが大きかった」という桐谷は、「初めての経験だったので、『こんなこともできるんだ』という発見がありました」と笑顔をのぞかせる。そして「今回は一気にふたつの作品を経験できたので、絶対プラス!」と自信をみなぎらせた。