テレ朝“ドラアナ団”が「ドラえもん」への熱い思いを激白
2011年3月4日 11:10
[映画.com ニュース] 首に鈴をつけた猫型ロボットを“国民的キャラクター”と呼ぶことに異論はないだろう。原作漫画は40年以上前に連載が開始、テレビアニメも30年以上にわたって放送され、幅広い世代に親しまれてきた「ドラえもん」。その劇場版として通算31作目を数える「映画ドラえもん 新・のび太と鉄人兵団 はばたけ天使たち」の公開を前に、テレビ朝日の7人の筋金入り“ドラファン”のアナウンサーたちが「鉄人ドラアナ団」を結成。しかも男性陣4人はのび太たちと敵対する鉄人兵団の声を演じている。ベテラン渡辺宜嗣から入社1年目の菅原知弘まで、7人が「ドラえもん」への熱い思いを激白した。
56歳で最年長の渡辺は、「僕が入社して数年後に放送が始まって……」と目を細めて振り返りながら、「ドラえもん」がいかに特別な存在であるかを熱弁。「以前にも僕は、映画の中のアナウンサー役で出演したことがあるけど、台本を家に持って帰って、小学生の娘の机の上に置いといたら『すごい! パパ』って(笑)。ずっとこの仕事をやってきて、あんなに尊敬のまなざしで見られたことはなかったなあ。テレ朝の人間にとって『ドラえもん』と『徹子の部屋』に出演できるのが何よりもうれしいことなんです」
「おじいちゃんになっても、孫に自慢できますからね。『これじゃ!』って指さしながら(笑)」と出演の喜びを興奮気味に語るのは角澤照治。「みんなで支え合い、力を合わせて頑張ろうというメッセージが、自然に伝わってくるんです。先日までサッカーのアジアカップの取材でカタールに行っていたのですが、日本代表からも同じものを感じました」と話す。
大下容子は、過去にオリンピックの取材へ行った際のエピソードを告白。「テレビ朝日のピンバッチにドラえもんの絵がついているんですが、世界中のジャーナリストから『自分のと交換してくれ』って頼まれました。本当に世界中で愛されているんだということを実感しましたね」
声優出演にあたり、脚本が届けられたのは昨年の大みそか。小木逸平は「帰省中なのに、プロデューサーから何度も電話がかかってきて、『とにかく今年中に読んでほしい』と。午後11時に届き、除夜の鐘を聞きながら読んだ」そうで、熱い思いのこもった脚本にたちまち魅了されたという。「物語は現代社会が抱える様々な問題を象徴しているんですが、そうしたテーマが素直に入ってくるんです」と話した。
竹内由江、前田有紀の女子アナ2人が今回の映画の印象的なシーンとして挙げたのが、しずかちゃんと少女リルルのやりとり。「スパイとして地球にやってきたリルルが、しずかちゃんに看病されて少しずつ心を開いていく姿に感動しました」と前田が言えば、竹内もうなずきながら「しずかちゃんの一途な優しさを見て、大人なのに『ああ、こんな女の子になれたら……』って思っちゃいました(笑)」とはにかんだ。
「もしひとつだけドラえもんの道具が手に入るなら?」という質問には、大下と菅原が「アンキパン(※食べるとパンに写した本の内容が暗記できる」と即答。角澤は「ムードもりあげ楽団(※場に合わせた音楽を奏でて雰囲気を盛り上げるロボット楽団)」を指名。「今日も『ワイド・スクランブル』が上手くいかなかった……というときに元気づけてほしい(笑)!」。「ドラえもんを国連の大使にしてほしい」という渡辺の言葉は決して大げさにも非現実的にも聞こえない。30歳以上も年の離れた面々が、身ぶり手ぶりを加えながら熱く語り、周囲がしきりうなずく。この光景からこの“国民的キャラクター”の存在の重さを再確認させられる。
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