エイドリアン・ブロディ、主演スリラーの製作陣を起訴
2010年10月20日 11:28
[映画.com ニュース] オスカー俳優のエイドリアン・ブロディが、イタリアンホラーの巨匠ダリオ・アルジェントによる新作「ジャーロ」(2009)の製作陣に対して、ギャラ未払いと契約不履行を理由に、DVD発売差し止めと約300万ドルの賠償金を要求している。
米ハリウッド・レポーター誌によれば、ブロディは撮影開始から1週間して、同作が資金不足でありプロデューサーからギャラ64万ドルが口座に振り込まれていないことに気づいたそうだ。そこで、資金が集まるまで出演を見送ると伝えたところ、プロデューサーは新たな資金源を確保したと明かし、ブロディは振り込み期限の延長を認めて引き続き出演するかわりに、ギャラを全額支払うまで同作に彼のイメージを使用しないという条件で、新契約を交わしたという。
しかし、その後もギャラは支払われることなく、ブロディは同作のリリース中止を求めたものの製作陣がそれを無視したことから、10月14日、米カリフォルニア州連邦裁判所に訴状を提出した。訴えによれば、ブロディは同作の恒久的なリリース差し止めとギャラ64万ドル、契約不履行および肖像権の侵害などによる賠償金200万ドル以上を求めている。
猟奇スリラー「ジャーロ」は、伊トリノで外国人女性ばかりを狙う残忍な誘拐殺人事件が続発し、エンツォ警部(ブロディ)は被害者が遺した「彼は黄色い(ジャーロ)」というメッセージをヒントに殺人鬼の正体に迫るというストーリー。今年9月に日本公開されており、アメリカでは劇場未公開だが、10月19日にDVDが発売されている。