巨匠ケン・ローチの息子が、児童移民問題に切り込む社会派映画で監督デビュー
2010年9月22日 17:09

[映画.com ニュース] 社会派の名匠として知られるイギリス人監督ケン・ローチの息子のジム・ローチが、英国現代史の恥部とされる児童移民をテーマにした長編映画で監督デビューを果たすことになった。
「オレンジズ・アンド・サンシャイン(原題)」は、英国政府が19世紀から1970年代にかけて、13万人以上の孤児や何らかの理由で親から引き離された児童を、福祉の名のもとにオーストラリアほか英連邦諸国の施設に送り込んでいた「児童移民制度」にメスを入れた作品。児童たちのほとんどが安い労働力として酷使され、性的・肉体的虐待を受けていたとされる。
この問題は、80年代に入って英ノッティンガムシャー州の元ソーシャルワーカー、マーガレット・ハンフリーズの告発によって明るみにされ、ようやく09年にゴードン・ブラウン英前首相とケビン・ラッド豪前首相が元児童移民に対して正式に謝罪するにいたった経緯がある。
これまでTVドラマの演出家として活躍してきた41歳のジム・ローチ監督は、ハンフリーズの著書「からのゆりかご/大英帝国の迷い子たち」をもとに本作を映画化。「奇跡の海」のエミリー・ワトソンがハンフリーズを演じ、ヒューゴ・ウィービングとデビッド・ウェンハムが元移民役で共演する。脚本を、ケン・ローチ監督作「レディバード・レディバード」のロナ・ムンロが手がけた。
「オレンジズ・アンド・サンシャイン(原題)」は、第5回ローマ国際映画祭(10月28日~11月5日)でプレミア上映ののち、来春イギリスでの公開を予定。また、英ガーディアン紙によれば、ローチ監督は元児童移民の人たちを集めた上映会を劇場公開前に企画しているという。
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