無人島に女1人と男32人 映画「東京島」は実話がモチーフ?
2010年8月17日 11:18

[映画.com ニュース] 木村多江主演で無人島に漂着した1人の女と23人の男たちのサバイバルを描く「東京島」。原作は桐野夏生の同名小説だが、その物語は「アナタハン島事件」と呼ばれる実際に起こった事件がモチーフになっているようだ。
太平洋戦争末期の1944年6月、当時日本の委任統治領だった太平洋の孤島アナタハン島には、日本企業がヤシ農園の栽培のために雇った島民のカナカ族と、派遣された日本人農園技師と部下、そして部下の妻・比嘉和子(当時24歳)が暮らしていた。そこへ太平洋で米軍機の空襲にあった軍船などが次々に漂着。軍人を中心に日本人男性32人と女性1人の島での生活が始まる。
ほどなくして高波にさらわれて1人の男性が行方不明に。原住民のカナカ族は米軍の空襲などにより次々と島を脱出していく。そして45年8月に戦争は終結するが、終戦を信じなかった日本人男性31人と和子だけが取り残されることになった。
また、和子の夫は軍人たちの漂着以前、妹を迎えに出かけた後に米軍のサイパン島攻撃が激化したため島に戻れずにいた。和子は残された農園技師と親密な関係になっていたが、正式な夫婦ではなかったため、次第に男たちの間で和子をめぐる争いが起こる。病死や目撃者のいない不審死、墜落したB-29の残骸から入手されたピストルでの射殺などが続き、男の数は激減。その間、和子は農園技師を含む3人の男と同せいした時期もあった。
やがて男たちの間で、争いの種である和子の殺害計画が出始める。和子は狭い島のなかで逃亡生活を続けることになるが、50年6月に救出のため島にやってきた米国船に乗って脱出する。その時点で残された男は22人。その後も島に残ったが、51年に米軍がまいたビラを見てやっと終戦を信じ、迎えにきた船に乗って島を出た。この時、男は19人になっていたという。
日本に戻った和子はマスコミで大々的に報じられ、一躍有名人に。53年、事件を扱った映画「アナタハン島の真相はこれだ」にも出演。同年、ハリウッドでジョセフ・フォン・スタンバーグ監督が「アナタハン」という映画も製作している。
「東京島」では、木村演じる平凡な主婦だった清子が、夫と旅行中に嵐にあい無人島に漂着。そこへ16人の若い男たちと、密航に失敗した6人の中国人の男たちも島にたどりつく。夫がナゾの死を遂げ、たった1人の“女王”として島に君臨することになった清子は、男たちの間を渡り歩きながら生き抜くことへの執念を見せていく。
「東京島」は8月28日から公開。
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