オスカー候補で「夢がかなった」 新進女優アナ・ケンドリック初来日
2010年3月16日 15:32
[映画.com ニュース] 今年の第82回アカデミー賞で作品賞ほか主要5部門にノミネートされた「マイレージ、マイライフ」(ジェイソン・ライトマン監督)で、自身も助演女優賞の候補になったアナ・ケンドリックが初来日し3月16日、都内で会見した。
同作は、航空会社のマイレージを貯めることが生きがいだったリストラ宣告人のライアン(ジョージ・クルーニー)が、旅先で会う同業者や新たな部下との出会いを通じて変化していく姿を描く人間ドラマ。ケンドリックは、ライアンとは反対の価値観で生きる部下のナタリーを演じ、共演のベラ・ファーミガとともに自身初のアカデミー賞候補になった。
ケンドリックは、オスカー候補になったことに「とても驚いた。ポートランドという小さな町で暮らしている私にとっては、届かない夢だと思っていたから」と述懐。そして、「夢が叶ったと同時に、少し怖くもある。私も以前、アカデミー賞候補になった女優にいろいろと期待を抱いたけど、今は私がその立場にいるから」と心境を告白した。演じたナタリーについては、「彼女は自分の力を証明したいと思っているけど、それはこの映画に出るときの私も一緒だった。彼女ほど野心家でもイジワルでもないけど(笑)」。主演男優賞候補になったクルーニーとの共演は、「私の緊張をほぐそうとして気を遣ってくれた。私のことをからかったりして、現場での彼はティーンエイジャーのようで、私はそんな彼をなだめる母親のようだったわ(笑)」と振り返った。
ケンドリックは今回が初来日で、「旅行は得意ではなくて、荷物も詰めすぎちゃうし、セキュリティを通るのも苦手だけど、一昨日、明治神宮で旅のお守りを買ったから、これからはうまくいくかしら」とニッコリ。会見終盤には、クルーニー同様に独身生活の長い俳優の石田純一が花束贈呈に登場し「長旅でも疲れないように」と指先の割れた靴下をプレゼント。石田は、クルーニーやケンドリックの演技について「映画であることを忘れてしまうくらい素晴らしかった」と話していた。
「マイレージ、マイライフ」はパラマウント配給で、3月20日から全国で公開。