「東のエデン」“聖地”豊洲にエデンメンバーが結集し完結
2010年3月13日 17:48
[映画.com ニュース] フジテレビの深夜アニメ枠「ノイタミナ」で放送された人気アニメの完結編となる「東のエデン 劇場版II/Paradise Lost」が3月13日に公開初日を迎え、東京・ユナイテッド・シネマ豊洲で神山健治監督をはじめ、声優の木村良平、早見沙織、江口拓也、川原元幸、齋藤彩夏、斉藤貴美子、田谷隼、檜山修之が舞台挨拶に登壇した。
100億円の電子マネーを使い「この国を正しき方向へ導く」という使命を課せられた12人の救世主(セレソン)が駆け引きを繰り返すなか、記憶をなくした主人公のセレソン・滝沢朗が、ヒロインの森美咲を通して知り合ったベンチャー企業「東のエデン」メンバーの助けを借りながら自らの過去に向き合い、日本を救うため奮闘する姿を描く。TVシリーズ全11話に続く劇場版2部作の完結編で、昨年11月に封切られた「劇場版I」はロングランを続け、今月8日には観客動員10万人を突破した。
自身初の長編映画を完結させた神山監督は、「劇場版II」の公開が当初よりも2カ月遅れたこともあり「長らくお待たせしましたが、やっと皆さんにお届けすることができた」と安堵の表情。そして、「2月22日にスタッフ向けの完成試写をしてからの3週間が、長い時間のようであっという間だった。作品はできあがった瞬間は監督のものだが、お客さんに届けて初めて完成する。映画が僕のものでなくなってしまうという、今まで経験したことのない複雑な思い」と心境を述べたが、「先ほど控え室まで温かい拍手が聞こえて、感激している」と感無量の様子だ。
また、この日の会場となったユナイテッド・シネマ豊洲は、TVシリーズで滝沢の住処になっていた“豊洲のシネコン”のモデルとなった場所で、ファンにとっては“聖地”として知られる。その地にエデンメンバーが初めて勢ぞろいし、滝沢役の木村は「この場所に届けて初めて完成した、終わったなと思う。この空気が感じられてすごく幸せ」。咲役の早見も、「ここに立って皆さんの温かい顔が見られてうれしい。イスをなでたいくらいです(笑)」と思い入れたっぷりに話して沸かせた。
神山監督は、先日の完成披露試写会で「この世界観やキャラクターと別れがたい」と話していたが、この日も「全力を尽くして作った自負はあるが、書き終えたら、まだまだ物語は続いていくし、このメンバーとお別れもしたくないという思いが沸々とわいてきた。皆さんが応援してくれれば、物語は続いていくと思います」と意欲的に話していた。