オスカー短編ドキュメンタリー賞の監督と「カニエった」プロデューサーの確執
2010年3月10日 17:16

[映画.com ニュース] 第82回アカデミー賞授賞式で、短編ドキュメンタリー賞を受賞した監督がスピーチを始めたところに突然女性が割って入り、マイクを奪って自ら話し始めるというハプニングがあった。アメリカのメディアでは、09年MTVビデオ・ミュージック・アワードの際に、最優秀女性ビデオ賞に輝いたテイラー・スウィフトの受賞スピーチを妨害したカニエ・ウェストにたとえて、「カニエな瞬間(Kanye moment)」「カニエった(pulled a Kanye)」などと報じられている。今回の当事者2人、受賞作「Music by Prudence」のロジャー・ロス・ウィリアムズ監督と、プロデューサーのエリノア・バーケットが、それぞれの事情を米サイトSalon.comとのインタビューで語った。
同作は、重度の身体障害を持ちながらも強く生きるジンバブエの21歳の女性シンガーソングライター、プルーデンスとバンドを追ったドキュメンタリー。受賞が伝えられた瞬間、ウィリアムズ監督は大喜びで壇上へと駆け上がり、感謝のスピーチを始めた。客席にはプルーデンスさんの姿もあった。そこにバーケットが乱入し、ウィリアムズ監督のマイクを奪い取ったのだ。確かにバーケットもプロデューサーとして作品にクレジットされており、プレゼンターは両者の名前を呼んでいたが、見ている側には彼女がプロデューサーだということは分からなかった。
ウィリアムズ監督とバーケットは、本作の製作中に作品の方向性に関して対立して裁判沙汰になったという。しかし、その後友好的に解決したと語るバーケットに対して、ウィリアムズ監督はバーケットは1年近く前に自らプロジェクトを降板したが、クレジットが残っていただけだと反論。さらに、バーケットはそもそも映画のアイデアを持ち込んだのも自分だと主張するが、ウィリアムズ監督はそれも真っ向から否定し、彼女は完成した作品にはいっさい関係ないと言い切っている。
いずれにしても、アカデミーから受賞スピーチができるのは1人だけと通達されていたものの、授賞式のだいぶ前から2人はまったく話をしていなかったため、それに関する打ち合わせもできなかった模様。「映画は自分のもの」だから当然スピーチも自分がすると考えていた監督と、事情はどうあれ無視されて腹を立てていたプロデューサーとの確執が、今回のような事態を招いてしまったようだ。
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