「フェーム」アラン・パーカー監督、ハリウッドのリメイク商法を痛烈批判
2009年10月8日 11:17

[映画.com ニュース] 80年代に人気を博したミュージカル映画「フェーム」のアラン・パーカー監督が、同作のリメイク版が9月下旬に欧米で公開されたことを受け、ハリウッドを痛烈に批判した。
「フェーム」は、ニューヨークの芸術学校に通うスターの卵たちの成長を描いた青春群像劇で、アイリーン・キャラの主題歌ともども大ヒット。英テレグラフ紙によれば、パーカー監督はリメイク版製作についての打診も連絡も受けなかったそうで、「スタジオにせよ、プロデューサーにせよ、ただの1本の電話もよこさなかった。ありえない話だ」と憤慨している。
さらに、パーカー監督は「『フェーム』は私の映画だと思っている。あの学校(ニューヨーク・ハイスクール・オブ・パフォーミングアーツ)の生徒たちと実際に数カ月をともにして、それから1年かけて映画を撮った。最善を尽くした作品なのだから、それを守りたいと思うのが当然だ」と主張。そして、「ほとんどのハリウッド映画がそうであるように、スタジオが著作権を所有しているばかりに今回のようなリメイクが勝手に作られる。実に腹立たしいよ。そんなことができてしまう芸術分野は映画以外にない」とまくしたてた。
パーカー監督は、配給のMGMが著作権を所有していない「Fame」のロゴを勝手に使用したことに関して、訴訟を起こすことを視野に入れている。そして、ハリウッドの手法を、強盗の被害に遭った経験にたとえ「強盗は現金と財布と時計をよこせと言った。現金やクレジットカードのことはどうでもよかったが、長年愛用してきた財布や時計を手放したくはなかった。今の気分はまさにそんな感じだ」と吐露した。
一方、リメイク版のケビン・タンチャローエン監督は、プロデューサーがパーカー監督に事前に連絡を入れ、了解を得たと主張。ちなみに、リメイク版「フェーム」は評価・興行ともに冴えない結果に終わっている。
関連ニュース





映画.com注目特集をチェック

キャンドルスティック
【予告編だけでこんなに観たくなること…ある!?】阿部寛、10秒でAIを騙す――狂おしいほど面白そう
提供:ティ・ジョイ

映画「F1(R) エフワン」
【語れば語るほど、より“傑作”になっていく】上がりきったハードルを超えてきた…胸アツをこえて胸炎上
提供:ワーナー・ブラザース映画

たった“1秒”で爆発的に話題になった映画
【この夏、絶対に観るやつ】全世界が瞬時に“観るリスト”に入れた…魅力を徹底検証!
提供:ワーナー・ブラザース映画

でっちあげ 殺人教師と呼ばれた男
【あり得ないほど素晴らしい一作】この映画は心を撃ち抜く。刺すような冷たさと、雷のような感動で。
提供:東映

すさまじい“魂震作”だった――
【あまりにも早すぎる超最速レビュー】全身で感じる、圧倒的熱量の体験。
提供:ソニー・ピクチャーズエンタテインメント