現役慶大生と製作陣が経済トークバトル!「ハゲタカ」学生試写会
2009年5月20日 12:00
[映画.com ニュース] 企業買収をテーマにしたTVドラマの映画化「ハゲタカ」の試写会が、5月19日、慶應義塾大学日吉キャンパスで行われた。上映終了後にトークイベントが開催され、パネリストとして大友啓史監督、訓覇圭プロデューサー、経済監修を務めた森生明氏、慶応義塾大学経済学部教授の櫻川昌哉氏と学生5名が登壇し、映画と現代の経済事情について議論を交わした。
NHKで07年に放送された「ハゲタカ」は、バブル崩壊後の日本を背景に、天才ファンド・マネージャー・鷲津(大森南朋)が企業や銀行を相手に次々と買収を仕掛けてマネーゲームを繰り広げる骨太なドラマ。映画版ではリーマンショックや派遣切りなど昨今の経済事情を取り入れつつ、大手自動車メーカーの買収をめぐる鷲津と中国系巨大ファンドの対決を描いている。
イベントは慶大のサークルが主催。登壇した学生の中には、外資系証券会社でインターンとして働いた経験のある者もいて、「現代の社会を反映している」「企業買収という無機質なテーマに感情的な部分が絡み合っていくさまがうまい」など関心度の高い意見が上がった。
学生たちの真摯な意見を聞いて、製作陣は圧倒された様子。企画立案のきっかけについて訓覇プロデューサーは、「経済は人間の感情がリアルに動く。その瞬間を描きたかった」とコメント。経済監修を務めた森生氏は「ドラマでネタは出尽くしたのですが、昨年9月にリーマンショックが起こり、これ幸いとばかりに使わせていただきました(笑)」と告白し、実際にリーマンショックで失業した元外資系証券会社社長に、現場の雰囲気を伝える演技指導をお願いしたという裏話も明かした。
慶大の卒業生でもある大友監督は、「この映画は就職活動をする上で参考になるかもしれない。多くの学生に見てもらいたいです」と後輩に熱くPRした。
「ハゲタカ」は6月6日より公開。
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トニー・レオンとアンディ・ラウが「インファナル・アフェア」シリーズ以来、およそ20年ぶりに共演した作品で、1980年代の香港バブル経済時代を舞台に巨額の金融詐欺事件を描いた。 イギリスによる植民地支配の終焉が近づいた1980年代の香港。海外でビジネスに失敗し、身ひとつで香港にやってきた野心家のチン・ヤッインは、悪質な違法取引を通じて香港に足場を築く。チンは80年代株式市場ブームの波に乗り、無一文から資産100億ドルの嘉文世紀グループを立ち上げ、一躍時代の寵児となる。そんなチンの陰謀に狙いを定めた汚職対策独立委員会(ICAC)のエリート捜査官ラウ・カイユンは、15年間の時間をかけ、粘り強くチンの捜査を進めていた。 凄腕詐欺師チン・ヤッイン役をトニー・レオンが、執念の捜査官ラウ・カイユン役をアンディ・ラウがそれぞれ演じる。監督、脚本を「インファナル・アフェア」3部作の脚本を手がけたフェリックス・チョンが務めた。香港で興行ランキング5週連続1位となるなど大ヒットを記録し、香港のアカデミー賞と言われる第42回香港電影金像奨で12部門にノミネートされ、トニー・レオンの主演男優賞など6部門を受賞した。
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