色気を増すチュ・ジフン、「アンティーク」の魅力は“心の傷”
2009年4月17日 12:00

[映画.com ニュース] よしながふみの同名コミックを映画化し、韓国で観客動員100万人を超える大ヒットを記録した「アンティーク/西洋骨董洋菓子店」。プロモーションのために来日した主演のチュ・ジフンに話を聞いた。
閑静な住宅街に佇む、趣のある洋菓子店“アンティーク”を舞台に、ケーキ嫌いの店主、魔性のゲイである天才パティシエ、ケーキに目のない元ボクサー、店主の不器用な幼馴染みの4人が繰り広げる人間ドラマ。ジフンは、幼い頃に誘拐され、毎日ケーキばかり食べさせられたことから、トラウマを抱えてしまった洋菓子店の店主ジニョクを、時にシリアスに、時にコミカルに演じている。
原作は、日本でも01年に滝沢秀明主演でTVドラマ化、08年にアニメ化された人気作。「オファーを受けて、初めて原作コミックを読みました。ドラマはマネしてしまうといけないと思ったので、あえて見ませんでした」というジフンに、本作の魅力についてたずねると、「誰もが心の傷を抱えて生きていると思う。その大きさは人それぞれかもしれないけど、それでもみんな普段は笑って過ごしているはず。そして、傷のことを思い出すと、悲しい気持ちになったり、怒りを感じたりすると思うんですよね。そういう心の傷を、この映画ではうまく組み込んで表現したところにリアリティを感じました」と語った。
さまざまな要素が詰め込まれ、まるで絵本をめくるように幻想的で色彩豊かなシーンが続く本作だが、撮影は非常に困難だったそう。特にジフンはフランス語を披露しているほか、ミュージカルシーンにも挑戦しており、「撮影はもう本当に大変で、1回死んで生き返ってきたよう。監督がロングテイクで撮るのが好きだったので、撮影自体も時間がかかったし、ミュージカルシーンは寝ないで撮影しました」と振り返った。
そんなジフン曰く、今は“恋愛モード”に入っているそうで、今後は「ものすごく中身の濃いラブストーリーをやってみたいですね」と、女性ファンにはうれしい答えを返してくれた。
「アンティーク/西洋骨董洋菓子店」は4月18日より公開。
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