往年のMGMミュージカルスター、シド・チャリシー逝去
2008年6月19日 12:00
[映画.com ニュース] MGMミュージカルでフレッド・アステアやジーン・ケリーと共演、数々の華麗な名ダンスナンバーを残した女優でダンサーのシド・チャリシーが、6月17日、ロサンゼルスのセダーズ=サイナイ・メディカル・センターで亡くなった。86歳だった。パブリシストによれば、前日に心臓マヒにより同病院に入院、翌日息を引き取ったという。
チャリシーは、12歳でニコ・チャリシー主宰のバレエ学校に入学。16歳でニコと結婚。1942年にMGMと契約し、「ジーグフェルド・フォーリーズ」(46)で本格デビューを飾った。48年にトニー・マーティンと再婚した。
ジーン・ケリー共演の「雨に唄えば」(52)、「ブリガドーン」(54)、「いつも上天気」(55)、フレッド・アステア共演の「バンド・ワゴン」(53)、「絹の靴下」(57)といった黄金期のMGMミュージカルの中で、身長168センチのチャリシーは、ハイヒールとストッキングで長い美脚を強調して、バレエ仕込みの華麗で美しいダンスを披露した。
特に、謎めいた美女(ファム・ファタール)として登場する、「雨に唄えば」のダンスナンバー「ブロードウェイ・メロディ」や、「バンド・ワゴン」の「ガール・ハント・バレエ」は、MGMミュージカル最高のダンスと言われる。
「雨に唄えば」で共演したデビー・レイノルズは、「彼女の美しさは息を飲むようだった。世界は彼女のダンスを見られなくなるのね」と故人を偲んだ。
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