「北極のナヌー」監督夫妻が見つめる北極の未来
2007年10月5日 12:00

[映画.com ニュース] 地球温暖化の影響で、氷が減少し続けている北極に暮らす白熊の姿を捉えたドキュメンタリー・ドラマ「北極のナヌー」が、間もなく公開される。本作の製作にあたり、マイナス50度の北極で10年間に及ぶ撮影を敢行したアダム・ラベッチとサラ・ロバートソン監督夫妻に話を聞いた。
映画では、氷が溶けて狩場を失った白熊ナヌーが、母熊とエサを求めて旅をする姿を追うとともに、セイウチやワモンアザラシなどの野生動物が映し出されている。水中カメラマンでもあるラベッチは、氷の下に広がる海中の様子を幻想的な映像で捉えているが、撮影は危険を伴うことも少なくなかったそう。「ブリザードが吹きすさぶ悪天候の中、僕たちは流氷の上にいて、その側ではアザラシが氷の穴から出入りしていた。僕もその穴から海に入って撮影し始めたんだけど、酸素ボンベのレギュレーターが凍ってしまってね。すぐに取り替えてまた潜ると、今度は氷の穴が閉じ始めたんだ。しかもまたレギュレーターが凍ってしまった。僕は3つ目のレギュレーターで再度潜りに行ったけど、穴が完全に塞がりかけていたから、スタッフが慌てて僕をロープで吊り上げ、水から出た瞬間に穴が閉じきったよ」
そんな危険や苦労を乗り越えて本作を完成させた彼らに、映画から一番感じ取ってもらいたいことは何か訊ねると、ロバートソンは「温暖化の影響で、北極の動物たちは親から教わった生きる術だけでは対応できない困難に直面しているわ。それでも懸命に生きる彼らの姿は、私たち人間が環境の変化に対応する上で、大きな知恵になるはずよ」と真摯に語った。2人は今後も、野生動物や自然とともに生きる人々を撮り続けていくそうだ。
「北極のナヌー」は10月6日より公開。
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