熱血社交ダンス教師の実話をバンデラス主演で映画化「レッスン!」
2007年7月11日 12:00
[映画.com ニュース] 実在の社交ダンス教師の活動を基に、特別講師として不良高校生たちにダンスを教える社交ダンサーの姿を描いた「レッスン!」が間もなく公開される。本作でアントニオ・バンデラス演じるダンス教師のモデルとなったダンサー、ピエール・デュレイン氏と、生徒役で出演した若手女優ヤヤ・ダコスタが来日を果たし、映画について語った。
物語は、ニューヨークのスラム街を舞台に、ダンスを通じてデュレイン先生の熱き教育哲学に触れた不良生徒たちが、徐々に人生に希望を見出していくヒューマンドラマ。高校生役のキャスト全員が、社交ダンスをマスターするために4週間かけて集中的にトレーニングを行ったそうだ。「ビリーズ・ブートキャンプならぬ“ピエール・デュレインキャンプ”ってところね(笑)。全員がタンゴ、サルサ、ワルツほか全てのジャンルを学んだのよ」と話す彼女は、劇中で優雅なワルツを披露している。また、ダンス教師役のバンデラスとの共演について聞くと、「彼は演技面や現場での振舞いもいろいろと教えてくれて、撮影外でも素晴らしい先生だったわ。現場は若いキャストが多くてクレイジーになりがちだったけど、彼はそれを楽しむこともできるし、プロとして対応しなければいけない部分もしっかり押さえていたわ」と大スターに尊敬の意を表した。
一方、実際にニューヨークのスラム街の小学校でダンス指導を行っていたデュレイン氏は、「今の時代、あらゆるかたちで“セックス”が目に飛び込んでくる。子供がチョコレートとコーラを買うために入った店でさえ、肌の露出が多い女性が写っている新聞や雑誌が置いてあるからね。今の子供たちは大人になるのが早すぎる。でも彼らはそのことを頭で理解できていないんだ」と現代に生きる子供たちの将来を憂い、「だからこそ社交ダンスが必要なんだ。お互いレディとジェントルマンとして接することで、そういった負の部分も防衛できるからね」と、社交ダンスの精神面での重要性を熱く語ってくれた。
「レッスン!」は7月14日よりロードショー。