現代イタリア社会の問題を見つめた「13歳の夏に僕は生まれた」
2006年5月30日 12:00

6時間6分という長尺でイタリア人家族の年代記を描き、カンヌ国際映画祭・ある視点部門のグランプリを受賞したマルコ・トゥリオ・ジョルダーナ監督の最新作「13歳の夏に僕は生まれた」が、間もなく日本公開を迎える。
本作は、裕福な家庭に育った13歳の少年が、地中海で出会った不法移民の兄妹との交流を通し、現代イタリア社会の抱える問題に直面していく物語。イタリアに限らず、貧富の格差が広がりつつある現代だが、監督は「裕福さというのは1世代程度で失われてしまうもの」と言う。「親が裕福だからといって、自分もそうなれるかといえばそうでもない。聡明で感情の豊かな人間が勝ち残ってほしいですね。移民であるかどうかは関係ありません」
映画は移民問題もひとつのテーマになっているが、監督は「芸術というのは、イデオロギーやスローガンを込めると、ひとつのことに集中して小さくなってしまいます。芸術とは広がっていくべきものだと思います。この映画が移民問題に対する答えを出すことは難しいと思います」と言う。だが、「少なくとも異なる文化を受け入れ、対話し、移民も自分たちイタリアの国中に同化していってほしいですね」と、アフガン・イラク戦争でさらに移民が増えているというイタリアの現状について、希望を述べた。
少年の瑞々しい感性と純真な視線で、現代イタリア社会を見つめた「13歳の夏に僕は生まれた」は、6月3日より公開。
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