主役が思わずネタバレトーク。「変身」製作発表

不慮の事故によって生死の境界線を彷徨った青年が、世界初の脳移植手術によって一命を取り留めるも、一部移植した他人の脳に影響を受け変節していく恐怖を描いた東野圭吾の「変身」（講談社・刊）。映画化が決定した本作の製作発表が、8月10日、東京・調布の日活撮影所にて行われ、主役のカップルを演じる玉木宏と蒼井優のほか、佐田真由美、松田悟志、山下徹太らが意気込みを語った。

自分の意思とは裏腹に徐々に人格が変化していってしまうという難役を演じる玉木は、余計な先入観を持たないためにあえて原作を読まなかったそうだが、会見では熱心に語るあまりついつい物語の落ちを明かしてしまい、宣伝担当を慌てさせる一幕もあった。

一方、「ジュブナイル」「みんなのいえ」などで助監督を務め、本作で初メガホンを取る佐野智樹監督は、「13年前に初めて小説を読んだ時から映画化したかった。実現できて本当に幸せ」と喜びを噛みしめつつ「役者がいい芝居をしているので、手応えを感じている」と現場の充実度を語った。10月上旬完成予定、05年初夏の公開を目指す。