ある閉ざされた雪の山荘でのレビュー・感想・評価
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魔術師・東野圭吾
三重構造だ、という四重構造で、見ているものからするとそれを包括しさらなる多重構造、というのがネタバレ。
結局この演出方法では誰が出演しても似たものになるだろうね。
役を演じさせているという部分も曖昧で、演じさせている中でそれぞれ人物の本質が浮かび上がる構造なら深みも出ただろうに、多重構造という部分に囚われてしまったのか、つまらない手品を見せられたよう。
原作はどんなだろう。
東野圭吾作品は映像はすぐに浮かぶけれどもいざ実現しようとするとかなり難しい。
制作、監督、脚本の方々が魔術師東野圭吾のマジックに見事に翻弄され騙されたと言えるかもしれない。
演技?
評価の難しい内容
誰にも共感できなかった
・好感度いい人がほぼいないし、全員集まってる時の雰囲気も悪く、観てて苦痛だった。
誰にも共感できなかった。
・死体がまったく出てこないので「殺人事件だ!」と言われてもピンとこなかったし、生きてるんだろうなと思いながら観てしまった。
死体なき殺人事件で観客に緊張感を与えるのって難しいですね。
・いろんな細かい設定に無理がありすぎて冷めてしまった
・天音さんの役は潔癖症キャラなのかと思ったら、食べ方は雑だし花瓶についた血なめるし…潔癖ぽい見せ方は何のためだったのか謎
・間取り図の中に登場人物がいる、あの見せ方は面白かった!
・そもそもオーディションで集まってるのに重岡くん以外誰もそこ頑張ってなくてちょっと笑ってしまった。グルの4人も頑張るフリぐらいしてほしい
・全体的にピンとこなかった
期待はずれ
本年一作目の鑑賞でしたが、ミステリーと喧伝していた割には結末や犯人のヒントも早々に提示され、特に感動も衝撃もないまま長々と学芸会的エピローグを見せられた印象。
重岡大毅さんの演技は役に自然な印象、岡山天音さんも好演の印象でしたが、中条あやみさんは転職CMのままの棒立ち演技。森川葵さんは”実力レベチの名女優”という設定に無理があるのか、やたらと重苦しく感情的に大声を出すだけで痛々しい感じがしました。
原作は未読ですが、トリックや謎をストーリーに埋め込もうとすることが前面に立ち過ぎていて、全体的に見ると違和感の多いシナリオであると感じました。
スッカスカのミステリ
色々と納得いかない
同じ劇団に所属する6人の役者と、フリーの1人の役者の計7人に、新作舞台の最終オーディションの招待状が届いた。オーディションは4日間の日程で行われ、大雪で閉ざされた山荘、という設定で起こる連続殺人事件、を演じることになった。しかしこのオーディションの最中に1人また1人と参加者が消えていき、誰が犯人なのかとお互いが疑心暗鬼になる、という話。
原作未読で鑑賞したので、ストーリーがよくわからないところが多かった。
海辺の路線バスのバス停で降りるシーンから始まるが、眠いから目隠し?って思ってたら、もう取っても良いんだよね?なんてセリフが有り、目隠しの意味は何だったのだろう?
オーディション参加者の中で1人だけフリーの久我和幸がいたが、彼が何のために呼ばれたのかも最後までわからなかった。劇団内の揉め事なら彼は不要では?
そもそも、死体が見つかってないのに殺人事件、って思うか?というのも疑問。
それに、謎解きされても、そんな理由で?と納得いかなかった。
中条あやみ、西野七瀬、堀田真由、森川葵、など、好きな女優が多く出てたのに、彼女たちの魅力が発揮されてなかった。
そういう作品じゃないのかもしれないが、もったいない。
東野圭吾原作なので、たぶん本は面白いのだと思うが、どうも映画になると尺が足りないのか、説明不足なのだろうが、疑問点や納得いかないところが多かった。
脚本が残念だったのだろう。
期待してただけにガッカリだった。
せっかくの出演者たちがもったいない
登場人物が一人ひとり姿を消していく密室劇だが、そもそも、犯人が誰かを推理させるような作りにはなっていないので、ミステリーとしては、まったく盛り上がらない。
新進気鋭の若手俳優を集めている割に、それぞれのキャラクターに魅力が感じられないのは、物足りないとしか言いようがない。
空間が限定された、いかにも演劇的な物語なのに、時々挿入される、部屋の見取り図を俯瞰するような演劇的な演出が、まったく効果を上げていないのも、どうしたものかと思えてしまう。
やがて、事件の動機が明らかになるのだが、姿を消した3人は、首謀者を励ましに行った「良い人たち」だし、首謀者が事故にあったのは必ずしも3人のせいではないので、その動機が単なる「逆恨み」にしか思えない。
そこで、3重構造の事件のカラクリを説明されても、もともと人を殺すほどの動機には思えなかったので、何の驚きも感じないし、むしろ「そりゃそうだろう」と納得してしまった。
それにしても、なぜ、1人だけ劇団に所属していない人間が招集されたのか、その理由が最後まで分からなかった。
首謀者が、部外者である彼をわざわざ事件現場に呼ぶことに、必然性があったとは思えないし、結局、彼の推理によって事件の真相を暴かれてしまったのは、間が抜けているとしか思えない。
百歩譲って、彼を招集する必要があったのだとしても、犯人が万全を期すのであれば、あらかじめ彼に計画を打ち明けて、共犯関係に引き込むべきではなかったのではないか?
あるいは、何も知らなかったと思われる他の2人(終盤は、完全に「蚊帳の外」状態!)にしても、最初から共犯者に仕立てておけば、すべてが上手くいったのではないか?
周到なように見えて、実は穴だらけの犯人の計画が、お粗末に思えて仕方がないのである。
いずれにしても、一番最後に、首謀者が車椅子から立ち上がって、「実は、この物語は4重構造で、今までのことは、すべて舞台の上で演じられたフィクションです」みたいな、身も蓋もないオチにしなかったことだけは、せめてもの救いであるが・・・
エンドロールで余韻も消し飛ぶが、それ以前に構造の穴が大きすぎる
2024.1.12 イオンシネマ京都桂川
2024年の日本映画(109分、G)
原作は東野圭吾の小説『ある閉ざされた雪の山荘で(1992年、講談社)』
ある別荘に集められた7人の劇団員が事件に巻き込まれる様子を描いたシチュエーションスリラー
物語の舞台は、関東の海沿いの某所(ロケ地は千葉県館山市)
そこにあるロッジ「Shiki Villa」にでは、劇団「水滸」の次回作のオーディションが行われることになっていた
集められたのは、劇団のリーダー・雨宮恭介(戸塚純貴)、劇団のトップ俳優・本多雄一(間宮祥太朗)、劇団に出資している会社の令嬢・元村由梨江(西野七瀬)、由梨江への恋愛感情を拗らせている田所義雄(岡山天音)、前回の演劇で公演直前に役を下された中西貴子(中条あゆみ)、劇団の主宰である東郷陣平(大塚明夫)との関係を噂される笠原温子(堀田真由)、そして、劇団員ではない俳優・久我和幸(重岡大毅)の7人だった
久我は前作のパンフを手に彼らを認知し、そこに名前がありながらも来ていない浅倉雅美(森川葵)のことを思い出していた
彼らは別荘に入り、それぞれの部屋に荷物を置く
レストランで働いている久我が調理を担当し、その助手に由梨江がついていた
それをよく思わない田所が因縁をつけるものの、それは劇団員にも疎まれている態度だった
その後、東郷からのルールの説明が遠隔で入り、「ある閉ざされた雪の山荘で」という次回作の「探偵役」をこのオーディションで決めることが告げられる
そして、この事件は連続殺人事件で、犯人に指名された人間から退場するという流れになっていた
翌朝、最初に姿を消したのは、ワガママで貴子とトラブル続きだった温子で、どうやらピアノを弾いていた際にヘッドホンのコードで首を絞められて殺されていたことがわかる
貴子は真っ先に犯人と疑われるものの、死体の移動ができるわけがないと反論する
外部犯、複数犯の可能性も出てきて、現場は疑心暗鬼で満たされていく
そして、2日目には由梨江が姿を消し、彼女の血痕がついたと思われる血まみれの花瓶がリビングで発見されるのであった
映画は、完全ネタバレにふれないと書けない部分があるので、以降は「映画の構造自体をネタバレした状態」で感想を展開する
なので、完全ネタバレを避けたい人は、こので読むのをやめてほしい
映画の率直な感想は「三重構造」の設定は良いが、その構造だと「久我があの場所にいる理由が放置されて終わっている」というものだった
映画は、いわゆる「劇中劇」となっていて、ラストでこの顛末を舞台化したことが判明する内容になっている
物語の構造としては、前回の理不尽に思える落選で劇団を辞める雅美を励まそうとした面子が怒りを買っているというもので、彼らの訪問の後に「雅美が事故に遭った」ということが描かれていた
雅美は彼らを殺したいほど憎んでいて、それを本多が実現させるように見せかけて、実は雅美を騙すほどの演技をしていた、となっている
なので、このオーディションはでっち上げで、ターゲット三人に加えて、カモフラージュで残りの2人が選ばれていることになる
そうなると、嘘のオーディションに部外者が呼ばれるという理由がわからず、本多が探偵役として久我を招き入れたという理由でもない限り、彼がその場にいるのは不自然に思える
このあたりが映画では完全にスルーされているので、劇中劇の構造になっている段階で部外者をどう絡ませるのかまで頭が回っていない状況になっているのではないだろうか
実際のオーディションに乗じてという線もなくはないが、後半で「雅美が書いた脚本を3人に渡している」ので、そうなると東郷と本多が雅美の再生のために結託していることになるが、その線を維持するのは相当難しいように思える
原作では明かされているとか、映画による改変が起こっているとかは言い訳に過ぎず、最もしっくり来るのは「ラストで雅美にネタバレをしないといけないが、あの二人は頭が悪くて無理なので、前回のオーディションで光っていた久我を招き入れた」というものだろう
そして、屋外での秘密の会話を通じて、今後のシナリオの再調整をして、探偵役としてスムーズなネタバラシをさせた、というのが本筋であるように思えた
いずれにせよ、原作ありきの作品だが、この構造の不和に原作者が気づいていないはずがないので、何らかの表記があるが、それを裏付けるものがあるのだと思う
むしろ「部外者」にせずに、新入りにしとけばこの構造になっても問題になっていないのだが、そうなるとどの段階で誰にネタバラシをさせるのか問題が浮上する
新入りの探偵能力など予知できるものではなく、どう考えても結託していないと話にならない
なので、その辺りをキチンと組み込んだ上で久我を配していれば、余計なことを考えずに済んだのではないか、と感じた
やっぱり本の方がいい
演技か、事件か。
感想
スクリーンに映る全てが伏線。
登場人物の行動すべてを疑いたくなる、“謎解き”の枠を超えた驚愕の結末とは?
著作の累計発行部数が1億部を突破した“国民的作家”の東野圭吾が1992年に発表した傑作小説がついに映画化。
原作は未読です。
原作が面白くないのか、脚本が悪いのか、若手俳優陣を見るだけの作品でした。
豪華若手俳優陣の演技を見れただけでも良しですね。
ワクワク感、緊張感がなかったのか退屈してしまいました。
オーディションに参加した唯一の部外者、久我和幸
華と実力を兼ね備えた劇団トップ俳優、本多雄一
公演直前に役を奪われてしまった女優、中西貴子
恋愛感情をこじらせたクセあり怪優、田所義雄
世間知らずなお嬢様女優、元村由梨恵
役のためなら超勝気なワガママ女優、笠原温子
誰よりも優しい劇団リーダー、雨宮恭介
圧倒的な演技力を持つ天才女優、麻倉雅美
※滑車と歯車
※三重構造
※演出:東郷陣平 作:久我和幸
あのねえ…
最初はミステリー 最後は感動モノ、東野圭吾なので警戒はしていたが やはり駄目だった
東野圭吾は『祈りの幕』『沈黙のパレード』など、金返せレベルの駄作だったので、警戒はしていたが、やはり駄目だった。
最初はミステリー、最後は感動、、、。
謎解きも いつも通り スカスカで 納得性が低い。
この手のミステリーなら 数年前の 『オリエント急行殺人事件』が最高だった。
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