「こういう映画があってもいいと感じた」ある閉ざされた雪の山荘で 大岸弦さんの映画レビュー(感想・評価)
こういう映画があってもいいと感じた
ある閉ざされた雪の山荘で
映画館 OSシネマズミント神戸で鑑賞 2024年1月29日(月)
劇団に所属する7人の役者のもとに、新作舞台の主演の座を争う最終オーディションへの招待状が届く。
オーディションは4日間の合宿で行われ、参加者たちは「大雪で閉ざされた山荘」という架空のシチュエーションで起こる連続殺人事件のシナリオを演じることに。
しかし出口のない密室で1人また1人と参加者が消えていき、彼らは互いに疑心暗鬼に陥っていく。
久我和幸(重岡大毅)主人公。オーディションに招待された役者の中で唯一、異なる劇団から参加した“部外者”である。
本多雄一(間宮祥太朗)華と実力を兼ね備えた劇団「水滸」トップ俳優
中西貴子(中条あやみ)講演直前に役を奪われてしまった女優。劇団「水滸」所属
田所義雄(岡山天音)恋愛感情をこじらせたクセあり怪優。劇団「水滸」所属
元村由梨江(西野七瀬)世間知らずのお嬢様女優。劇団「水滸」所属
笠原温子(堀田真由)役のためならと超勝気なワガママ女優。 劇団「水滸」所属
雨宮恭介(戸塚純貴)誰よりも優しい劇団「水滸」リーダー
麻倉雅美(森川葵)圧倒的な演技力を持つ劇団「水滸」の天才女優
オーディション1日目の夜、温子は電子ピアノのヘッドフォンのコードで絞殺されたという設定
久我は「人を殺すほど本気で引っ張っぱれば、プラグは抜けるはず」と推測するが、温子のネイルが不自然に落ちていたことで、演出ではなく、本物の事件の予感が・・・
オーディション2日目の夜、百梨江が撲殺されたという設定。部屋の壁に血痕が付着していたが、それは血ノリだとすぐわかるものだった。その直後、本物の血がべっとりついた花瓶が発見される。玄関に置かれていた花瓶が、わざと人の目につくところに置かれたようだが、この血は百梨江のものか?それとも誰の血か?
温子と百梨江が消えた際に、事件現場の不自然な点が気になり、残された久我和幸、本多雄一、中西貴子、田所義雄、雨宮恭介らは、「死んだという設定を利用して、本物の殺人事件が起きているのでは」と疑い始める。消えた死体役の役者はどこへ行ってしまったのか。そこへ、防犯カメラもなく、死体を隠せるところとして”ある場所”を思いつく
久我と貴子が犯人捜しのために遊戯室を検証、山荘の外へ出ると、敷地内に古い井戸があるのを発見。井戸には金網で塞がれていたが、よく見ると金網には赤いモヘアの繊維が。赤い服を着ていたのは一体誰なのか?
劇団水滸の人気女優・麻倉雅美は、今回の主演オーディションに落選。
不思議に思っていた久我が理由を聞くと、交通事故で下半身不随になってしまったという。
実は雅美の事故には、劇団メンバーの由梨江、温子、雨宮が深く関わっていた・・・
彼らが今回の最終オーディションで殺される役となったのは、何か理由があるのか?
最終オーディションの本当の目的は・・・
舞台はマジックミラーになっていて、死んだはずの温子が出てきた・・・・・
一体どういうことかといえば
そう、すべては「劇」だったのである。トリック。
トリック映画か?そういう分野があるかどうかはわからないが
だまされたが実に巧妙と感じた。否、絶賛しようじゃあないか。あっぱれだ!