「主人公アントワーヌの悲しみを乗り越える力に感動」ぼくは君たちを憎まないことにした ひでちゃぴんさんの映画レビュー(感想・評価)
主人公アントワーヌの悲しみを乗り越える力に感動
本作は、タイトルが伝えたいことではないですね。
一番の盛り上がりは、そのタイトルの場面であり、そこからの波及かと思いきや
全然違いました。この点はまずもってミスリードされましたし、
予告でもこのタイトルが伝えたい内容なのだろうと思ってしまいました。
妻を亡くした主人公アントワーヌが、悲しみを乗り越えようとして
何度も悲しみの渦に巻き込まれ自分を追い込んでしまいます。
そこから反省し、子どもとともに生きていこうと何度も誓いますが、
悲しみの渦にはまってしまう。
実にリアルだと思いましたし、弱さを見せてくれていることに共感できました。
ずっと亡き妻の思い出に浸っていた主人公が
ラストでは子どもと生きている"今"にちゃんと目を向けているシーンを見て、
かすかな光と言いますか、希望を感じました。
ハッピーエンドになりようのない事実を元にした映画ですが、
劇中何度も感涙しましたし、元気をもらいました。
映画の素晴らしさをしみじみと感じた作品です。
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