「詰め込みすぎちゃったのかも」僕のヒーローアカデミア THE MOVIE ユアネクスト リドリーさんの映画レビュー(感想・評価)
詰め込みすぎちゃったのかも
漫画は全巻ではないですがちょこちょこ読んでおり、アニメもぽつぽつ視聴、映画は1作目以外映画館で見てます。常闇くん(黒い鳥のキャラ)が好きで見てる感じです。
他の映画で見た予告編で常闇くんのシーンがあったので見に来ました。それ以上の期待はしてません。見たヒロアカ映画の中では1番出番は多めに感じたのでその点は満足です。道中離脱とはいえボス討伐チームに入れてもらえるなんて…!
オープニングがあるのはなんだか珍しい感じがしました。正直その尺を他のシーン付け足しに使って欲しいとは思いましたが…
曲がホムンクルスだったのでなんで?と思ったところ、敵の能力が「錬金」なのでそれ繋がりの様子?作中にホムンクルスはいなかったと思います。
特に前振りとかはなく、脱走した犯罪者を主人公たちが手分けして撃破、確保していくシーンから始まります。説明が欲しいところですが、特に挟まれず展開は進んでいくので、考えるより感じろというスタンスで進んでいきます。
ちなみに入場特典冊子の最初にあらすじがあります。視聴前には見るなと記載はありますが…
そこは読むようにしておいても良かったのかも。
敵はマフィアで、他の人の能力を爆アゲする力(相性のいいごく一部の人限定)を持ってるヒロインを利用して、なんか全世界的に有名な人になりたい様子です。手始めにそのアゲ適正のある人を探して仲間を増やして?いくご様子。
ともあれ、敵ボスのダークマイトを倒して、ヒロインとアゲ確認用に捕まった人達の救助が目的。比較的シンプルで分かりやすくはありますが、色々荒さや不自然さが気になります。
ヒロインの能力を相殺できる執事が、自分の力が使えなくなった事で、もう殺すしかないと判断するのが早い気がします。自分自身の存在が解決策としてあったのだから、また別の方法を探せばいいはずなのに1番楽な方法を選んだのはせっかちすぎです。力の暴走を危惧したのかもですが…
また、執事が何故ヒーロー達に助けを求めなかったのかが不思議です…自分の体を機械化するのは多分誰かに依頼したのでは無いかと思うのですが…相談さえしていれば、前述の能力を抑える方法も芋づる式に見つかりそうなのに。
ヒロインが攫われる際に執事が騒いでいたのにダークマイト達が彼を始末しなかったのも謎ですが、これは敵が脳筋っぽいので仕様かなと思いました。執事はアゲ適正である事が終盤で判明しますが、さらった時点ではヒロインの能力についてまだ把握できてなかったから…で良さそうですかね…
爆豪、轟の2人を道中で使ったのも、攻略方法を理解しているような的確っぷりで違和感がありました。常闇くんは雑魚とはいえ多勢を1人で受け持ったのに…なぜ大小コンビ相手に2人で対応を…?
あまり深く考えなければ普通に楽しめると思います。アクション作画もかなり魅力的だと思います。ますが…
正直今回の映画は苦手です。入場特典を見てパウロくん(鼻先がくちばしみたいに尖ってる子)が気になっていたのですが、作中で可哀想な目に合っていました(パンフの表現)。
ヒロアカは全体的に仲間や民間人は救助の対象になるのですが、敵はほぼ無関心なので怖いです。ヒーローというより警察のような印象で…
自分の考えるヒーロー感は、誰もが救えないような相手でも救う力(意志)を持っている人…なので、悪人とはいえ救助の対象から省くこの世界のヒーローが怖いです。外伝作品のヴィジランテの主人公なら助けてくれそうですが…
入場特典の冊子を帰宅時の大雨で水濡れさせてしまったのでおかわりしてもいいのですが、またパウロくんの涙を見るのはつらいです…