「ホムンクルス」僕のヒーローアカデミア THE MOVIE ユアネクスト ブレミンさんの映画レビュー(感想・評価)
ホムンクルス
劇場版4作目、ヒロアカ映画は少し前のジャンプ映画の様式が備わってる感じのオリジナルストーリーが多く、2は結構楽しんだんですが3は少し首を傾げる出来になっていて、4はオールマイトのパチモン…これは大丈夫か?と思いながらも原作ファンだから観に行くしかないよなと思い感情。
特典は小冊子でした。うれし〜。
んー懸念していたところが全部ドバッと出ていた感じでした。
ストーリーのチグハグさだったり、ヴィランの魅力の無さだったり、キャラの扱い方だったりと色々と劇場版ならではの制約が悪い方向に向かっていっちゃったなーと楽しめはしたものの心残りのある作品でした。
ダークマイトによって別世界へ飛んでしまった雄英の面々が世界を支配しようとするヴィランと戦うというわりかしシンプルな題材はヒロアカとしては意外性もあったりして、今作はこういう切り口でいくんだと序盤は興味をそそられました。
作画のレベルはとんでもないところまで行っていて、まぁ駆け回る駆け回るアクションが素晴らしく、これを大画面で楽しめただけでも元は取れたよなとは思いました。
キャラ描写も原作が強くなりすぎてどう扱えばいいんだろうというのが前作でもあったのですが、今作ではちょっとヘタレなデクが見れて懐かしい〜となれましたし、パワーインフレも抑えつつ戦闘シーンはド派手にやってくれていたのでキャラ描写に関してはそこまで気になりませんでした。
ただ前作でも思った登場頻度の格差はやはりそのままでした。
チーム制で進んでいくのもあって割と役割振られるのかな?と思っていたらやはりデク・かっちゃん・轟がメインになり、そこそこ出番のあるヒーローが数人にあとはほぼモブ扱いってくらいの出番の差があったのは残念でした。
猿夫が活躍するんじゃ?と思ったところで絶叫の猿夫が出てきて思わず猿夫ー!って叫びそうになりました。
ダークマイトといういかにもオリジナルですよーと言わんばかりのヴィランが魅力的じゃなかったのも残念でした。
オールマイトに次代を託されたと勘違いしたところまではまだコイツ面白いなくらいには思えてたんですが、いざ大々的に登場してくると小物感が強すぎてヤバいわーと思ったテンションでそのまま行ってしまいました泣
ヴィランが素晴らしいからこそ活きてるヒロアカの世界でヴィランがあっという間にやられていくというより、個性の把握ができないままやられていくパターンが多すぎて、ダンジョン作ったヴィランなんか瞬殺でうそーんってなりました。
戸愚呂兄弟のパチモンみたいなのがいたのもなんだかなー、もっと独自性のあるヴィランって出せなかったのかなと思ってしまいました。
ヴィランが合体して出来上がったイソギンチャク、速攻で消えましたけどあれはなんだったんです?
オリキャラのジュリオはとても良い味を出していました。
守る人のために一心に動いていく姿はどこを切り取ってもカッコよかったですし、まもさんの声がこれまたクリーンヒットで本編にいても違和感のないキャラに仕上がっていてとても好きでした。
アンナの個性は他人の個性の強化という活用方法によっては良い悪いに極振りしてしまうような強い個性は魅力的で、ダークマイトによって悪用された今作のルートも面白いなと思いました。めるるも結構上手だなーって思いました。
前作の北斗の拳ラストよりかは良かったんですが、2の完成度の高いものを観てしまってるからか物足りなさはやはり残るところがありました。
丸く収まって良かったと思いつつ、しっかり本編へと繋げていったのでなんとかセーフかなと思いました。
原作は無事に大団円。10年間という時間をリアルタイムで追えれて本当に良かったです。
原作とはまた違うヒロアカだと思えばギリギリ楽しめる…かも?
鑑賞日 8/2
鑑賞時間 18:10〜20:15
座席 L-3