ムーミンパパの思い出のレビュー・感想・評価
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『ムーミン 南の島でバカンス』とのギャップ
序盤で、ムーミントロールの尻尾の毛がなくなったところは不注意だったが、あれほど気にするものなのだな。でも、ムーミンママもスノークのお嬢さんも心配してくれたし、レントゲン撮影結果は、純粋な心が写ったとか言っていたから、何が問題だったのか、よくわからない。ムーミンママは、呪いの薬をつくって飲ませたり、ムーミンパパの冒険譚を肯定していたので、現実主義でもないようだ。スナフキンやスニフの父親が出てきて、特にスニフの父親が人間というのは驚く。ミムラの娘と同じ顔が出てきて、罰を受けていたり、リトルミイが出てきたりというところの世代は大丈夫なのかと思った。
2015年公開の『ムーミン 南の島でバカンス』では、ムーミンママは、ムーミンパパと喧嘩になっていたようだったけれど、その設定との齟齬があるように感じた。
ムーミンが好きなら間違いない佳作
落ち込んだムーミンを元気づけるために、ムーミンパパが若き日の冒険の話しをするというストーリー。
ムーミンパパがお馴染みのスナフキンやリトルミィの親と仲間になり、ムーミン谷にたどり着くまでの冒険が語られる。
ニョロニョロとの出会いが興味深かった。
全体的に暗めの画作りだが、フェルト製?のパペットは可愛らしく楽しい。
ムーミンパパが孤児院にいたりして、ストーリーの最初はちょっと暗めの出だしだが、あっという間に冒険に旅立つと、楽しいファンタジーになる。ひょっこりひょうたん島っぽい雰囲気。
シンプルなストーリーだが、含蓄のあるセリフがあったりする。小さな子供向けというよりは、ティーンネイジャー向けの作品。
もう一度くらいは劇場で観たい佳作です。
ムーミンパパの若かりし頃の、冒険を辿るお話。 冒険好きで夢見る少年...
ムーミンパパの若かりし頃の、冒険を辿るお話。
冒険好きで夢見る少年だった、語りが時々ポエム的な、
可愛らしい様子が、伝わってきました。
登場人物が皆、一癖あるものの優しさに満ちていて、ほっとして観ていられました。
可愛らしいフェルト生地のムーミンたちと世界に魅了された
久しぶりのムーミン!学生の頃にハマって以来だったので懐かしくていろいろ思い出しました。
フェルト生地の人形劇というのか、彼らの動きや風景にあたたかみがあって童話の世界に終始癒やされた。雨粒、雲、風、雷などの表現が特に芸術的で素晴らしかった。どのシーンを切り取ってもポストカードのように絵になってずっと目に焼き付けたかったくらい。
物語は児童書らしくて単純だけど、素直な疑問や一つ一つの台詞に優しさがあって、キャラクターもユニークで楽しかったです。ムーミンと若いころのムーミンパパの声をやった高山みなみさんのお声も可愛くて良い。スナフキンも好きだったなぁと思い出した。とってもやさしい声、子安武人さんのヨクサルやスナフキンもいいですね。お正月映画にぴったりでした。
若いムーミンパパの冒険
みなしごホームで育った幼いムーミンパパは冒険に出た。発明家のフレドリクソン、ガラクタばかり集めてるロッドユールと出会い、意気投合したムーミンパパは、彼らとともにフレドリクソンの作った船に乗り込み、船内に忍び込んでいた気ままなヨクサルも仲間に加わり、大航海へと出発する話。
ムーミンパパが孤児だったとか、冒険好きだったとか、ムーミン谷の経緯など、そっか、って感じで観てた。
フェルトによるストップモーションのようなアニメで、最初は違和感が有ったが、慣れるとこんなものかと、気にならなくなった。
高山みなみをはじめとする声優も安定で良かった。
トーベヤンソンのー
愛らしくも個性的なキャラクター達が自然溢れる世界の中、個を大切に生きたり、困難とアイデアとアイデンティティの先、世界を得る物語。
試練や困難も描かれるけど誰もヤなヤツ居ないの。
船を作ったけど重過ぎて水辺まで運べない、だったら川をここへ移動させよう。
この世界で恐らく一番巨大な生物ドラゴンが出てくるんだけど、デカ過ぎてたまに誰か踏み潰しちゃう。
人死んじゃうんだけどドラゴンは申し訳無いから毎回葬儀代出す。
キャラクターで幽霊が出てくるけど怖いじゃ無くて、夜うるさいからただ迷惑とか。
死の恐怖や曜日の概念は有るらしいけど色んな観念むちゃくちゃ。
ムーミン尻尾の毛が抜けてこんな恥ずかしい姿誰にも見せられ無いよーって、思春期男子アレのメタファーかと思ったら翌朝、代わりに金の毛が生えてカッコいい!とか喜んだり。
・・・
w w wwシュールか!!w w w
コント作家トーベヤンソン70分ライブ!
みたいな映画だったけどユダヤ系への差別、同性愛の末に大失恋など、コレが彼女が感じた人生かと思うとステキで切ない。
ただただトーベヤンソンが好きになっちゃう映画だったな。
トーベヤンソンお前フィンランドの赤塚不二夫やんw
ムーミン谷が生まれた話
ムーミンパパの冒険がムーミン谷を誕生させたことが分かる話。
冒険の途中で色んな仲間が加わっていったのが、成る程と感じるところでした。
ヘムレンさんが孤児のムーミンパパを引き取っていたことには驚き。その窮屈な生活から抜け出そうとしてパパが大冒険に出かけたことがムーミン谷を作るきっかけになろうとは。
あと、ムーミンハウスは、大冒険で使った船の艦橋だったことにも驚き。
話全体を通じて、ファンタジー過ぎて良く分からなかったので、おそらく子供には退屈。まさにマニア向けの作品です。
あと、フェルトなどを駆使したアニメなので、作るのは本当に大変だっただろうなと思いつつ、味のある表現は素晴らしかったです。
どのような解釈により見るかで評価はある程度分かれる一作
今年437本目(合計1,087本目/今月(2023年12月度)38本目)。
(参考)前期214本目(合計865本目/今月(2023年6月度まで))
いわゆるムーミンものです。去年だったか、作者に光のあたった映画が放映された経緯があったと思いますが、こちらはいわゆるアニメものですが、タイトル通りムーミンではなくその父親のお話です。アニメものではありますが、小さい子が見ても理解は難しいのでは…といったところです。
まず、理科(地学/天文)的に「この映画(ムーミン谷または、ムーミンハウス)の舞台はどこか」という「一見どうでもいい問題」を一意にしないと採点上支障をきたすところがあります。そして日本ではこの「ムーミン谷がどこか」は、実はリアル日本でもめた事情が実は存在するので(旧センター試験の地理で「フィンランド」を想定して出題されたが、「作品として」はフィンランドとは書かれておらず出題ミスではないのかと議論になったところ、他のヒントから推測可能ということでそのまま通ってしまったことがあった)、そこが議論上ややこしいところです。ただ、「フィンランドのアニメの日本語吹き替え版」とあるので、「フィンランド」という解釈を取るものとします(採点上の後述)。
ストーリーの趣旨としては、ムーミンのお話「それ自体」ではないもののムーミンも結構多く出てくるし、いわゆる「ムーミンの物語」に出てくる登場人物はおおよそ出てきますので、「お父さんの物語」ということを強く意識しなくても見ることは可能です。ただし、明確に大人向けのアニメ作品で、子供が見るのはかなりの語彙力を要する(なお、シールセットだったか何か配布されていた割に、語彙に関する配慮はない)ので注意が必要です。
作内でもムーミンの物語特有の設定や、フィンランドやその接する北欧の国の文化も登場することから、ある程度の地理感が要求されそうです(日本では北海道程度が限界になるが、北海道とはさらに北緯が異なる)。そのうえで、北欧の文化をある程度前提にした原作ありのアニメのスピンオフにあたる作品であることを前提にみないと、何を言いたいのかよくわからない文化(北欧ならではの文化ほか)もあります。このあたり、お子さんには厳しいのではないかなといったところです(せめて、普通のムーミンもののストーリーを見た上で見たいという事情がない限り)。
作品そのものも「なぜか」適正な放映時間になっていてお子さんを想定しているのかしていないのかも謎だったりしますが(まぁ、本国と日本とでは事情が違うので…)、見て損はしないだろう、といったところです。いわゆる「クレイアニメ」に属するタイプの作品なので好き嫌い(「嫌い」というより、苦手というのが正しい?)ははっきりしましょうが、この映画を見るにあたって「ムーミンを知らない」という方はまずチョイスしないでしょうし、いわゆる「クレイアニメ」にしてもそんなに「気持ち悪い」作品になっていない点もよかったです。
評価に関しては以下のようにしました。
ちょっとマニアックな点なのですが、ここはちゃんと指摘しないとまずい(次の「屋根裏のラジャー」にも似た論点がある)というところです。
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(減点0.3/フィンランドにおける太陽ののぼりかたについて)
・ 日本ではせいぜい、「沖縄と北海道での違い」程度ですが、舞台をフィンランドという取り方をする場合、ここは北緯60~65度になりますが、季節によって太陽の上り方はかなり違い、映画のような「東の空からきれいに登って」というようにはなりません(12月だと13時くらいに南の空に見えるかどうかくらいな場合もある)。
※ 7~8月くらいならもう少し早くなるが、それでも9時くらいと日本に比べるとかなり遅い
この点は日本では小学4年か6年かで習う論点で、中学入試を受けるような子であれば推測は可能だと思いますが、理科(天文)自体がどうしても苦手な方も多く事実上「高校地学」は存在しない科目であり、また日本と現地フィンランドではこの点に関する文化(というより、太陽の移動といったことは日常現象ですので、一般常識扱いに近い)は違うので、ここは混乱を招かないように何らか日本語吹き替え版ではフォローが欲しかったです(日本のように遅くても7時に登ってくる、というように考えるとおかしくなる)。
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