劇場公開日 2023年9月8日

「世界各地の空の下、音楽でつながるアーティストとオーディエンス」YOSHIKI:UNDER THE SKY yookieさんの映画レビュー(感想・評価)

3.0世界各地の空の下、音楽でつながるアーティストとオーディエンス

2023年9月17日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

日本最速上映ジャパン・プレミアの同時中継を新宿バルト9で鑑賞。本編上映前にYOSHIKIとHYDEの舞台挨拶、その中でSUGIZOやSixTONES JESSEのビデオレターも流れた。YOSHIKIの人柄と、HYDEや参加アーティストらの彼に対する尊敬が舞台挨拶からも伝わってきた。作品公開後、2023年9月14日にハリウッドのTCLチャイニーズ・シアターに、日本人として初となる手形・足形が刻まれたことを知り、YOSHIKIの影響力の大きさを再認識した。

そんな彼が、初の映画監督として世に放つ本作は、パンデミックに見舞われた2020年に「どんな困難も乗り越えていけるというメッセージを全世界に届けよう」というYOSHIKIの呼びかけでスタートしたプロジェクトのドキュメンタリー。YOSHIKI自身も参加したアーティストも、思うように音楽活動ができずファンとの交流もできない困難な状況の中で、世界各地のアーティストとリモートで繋がりながら行うセッションは、音楽のジャンルは違えど共にパフォーマンスできる喜びに満ちていて、時間を経て届いた彼等のメッセージと音楽は我々オーディエンスの心に優しく響いた。

UNDER THE SKYのタイトル通り、ロサンゼルスのビルの屋上で、摩天楼を背景にピアノやドラムを演奏するYOSHIKI、ストリングス奏者、サラ・ブライトマンらアーティストのパフォーマンスは壮観だった。ドキュメンタリー映画では採用されることがまだ少ないという超高性能カメラで撮影したらしく、全編に渡って映像が美しすぎた…。もちろんYOSHIKIが拘りまくったという音響も格別。それだけで、映画館でみるべき作品と言っていいだろう。The ChainsmokersのCloserはもともと好きな曲なので、YOSHIKIとのコラボは本当に贅沢だった。

リモートで繋ぐ東京の空の下では、SUGIZO・SixTONES・HYDEがSHIBUYA SKYで美しい夜景をバックにパフォーマンス。HYDEは撮影時間が遅かったのか、SUGIZOに比べ夜景が暗かったのが少し残念だったが、Red Swanとてもよかった。SixTONESはYOSHIKIプロデュースのデビュー曲「Imitation Rain」を、撮影直前に降り出したという雨の中でMVさながら華麗に歌い踊る。同時にロスで演奏するYOSHIKIは、冒頭いつものクリスタルピアノを優しく奏で、次に持ち替えたギターを鳴らし、ピアノに戻って最後はドラムを激しく叩くという超絶技を魅せてくれる。2022年7月のMUSIC DAYで披露したあの”三刀流”はこの映画の撮影で既にやっていたのか…!と心の中で歓喜した。

しかし、全編英語で基本的にYOSHIKIや海外アーティストの会話に日本語字幕がつく本作。楽曲の訳詞もあった方が良かったのではないか。身近な人を失う悲しみに寄り添うYOSHIKIの言葉だけではなく、音楽そのものの魅力もより伝わったのではないかと思ったりした。こういったテーマの作品における「お涙頂戴」的なメッセージは、個人的にはあまり好みではないので、終盤の演出は蛇足だと感じてしまった。

とにかく本作と舞台挨拶を見て思ったのは、YOSHIKIって改めて凄い人だし、めっちゃいい人なんだな…ということ。「ありがとう」って伝えたくなった。

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yookie